天辺から爪先までvol.7 at HARD RAIN (Osaka)

この日はHARD RAINで行われた「天辺から爪先までvol.7」に行ってきました。

最初のバンド・ニコラスは、ゆるいムードを醸し出しながらも、演奏は太くタイト。和やかに奏でながらも、芯の強さを感じました。終始心地良くも胸踊るグルーヴを生み出し、ラストはフロントマンがギターを放り出してフロアに乱入。イベントのオープニングから大いに盛り上げていました。

ヒトリトビオはフェミニンな歌い方が好みではなかったですが、時にプログレ的な変拍子展開も見せる作曲能力はなかなかのもので、演奏自体に大変聴き応えがあり好感触。

ゆーきゃんは、彼の声を存分に堪能するに「独唱」以外の方法としては理想的とも思える、キーボード、ベースを加えたトリオ編成での演奏。後ろが透けて見えてきそうな半透明感といい、ほとんど何を言ってるか聞こえないMCといい、この人は本当にブレがないですね。

王舟は、地味な佇まいで飄々とした見た目から発せられた、ニール・ヤングかというような味のある歌声にびっくり。この日の演奏では、個性の部分が今ひとつ見えづらかったですが、巷の評判からすると、もっと深い所まで表現の幅を持っていそうな気もします。今後の成長が気になる存在でした。

ラストにシャムキャッツをバックに演奏していましたが、これはもうとにかく藤村氏のドラムスが素晴らしく、キース・ムーンが乗り移ったとしか思えませんでした。

シャムキャッツは、演奏は相変わらずの格好良さでしたが、いつにも増して楽しげで、夏目氏は、ゆーきゃんのモノマネや不意に繰り出す前野健太のカバー(というかこちらもモノマネですね)と、口の滑りも大変滑らか。シングルリリースツアーということもあって、前回聴けなかった「渚」「忘れていたのさ」が聴けたのも嬉しいポイントでした。

セットリストの鮮度は若干下がっていた気はしましたが、それでも新曲をしっかり織り交ぜてくる「攻め」の姿勢は変わらず。次は、このライブの凄さをバッチリ収めた録音に期待したいです。

はしけ
はしけ シャムキャッツ

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