macaroni !!! high school 〜ヨシカワショウゴ、涙のBOGULTA卒業式編〜 at Shangri-La (Osaka)

この日はShangri-Laで行われた「macaroni !!! high school 〜ヨシカワショウゴ、涙のBOGULTA卒業式編〜」に行ってきました。

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トップバッターの七尾旅人は、いつもながらのストレンジな弾き語りに、後半は加藤雄一郎千住宗臣をゲストに迎えての演奏。約1時間のステージの半分ぐらいは「ウッドストックのルーキーアゴーゴーに出た」「3歳で子役デビューした」などといった、口八丁の出鱈目MCでした。どんなイベントで観ても、いい意味で、確実に違和感があるんですよね。普通に「いい曲」でまとめてしまわないのが、歯痒いながらも面白いです。ボッサ風アレンジの「メッ政治」のカバーもなかなか笑えました。

国府達矢バンドは、民謡のメロディを取り入れた楽曲が特徴で、演奏もタイトで良かったですが、それ以外のフックが感じられず。民謡を取り入れるアーティストで、それを上手く消化し、新しい魅力的な音楽を生み出している人は他に沢山いるので、もう少し捻りが欲しいところ。

ユーミンの「卒業写真」を替え歌にして歌いながら始まったあふりらんぽは、この日も強力なグルーヴを生み出していましたが、曲によっては、やや間延びした印象も。七尾旅人に対抗してか、BOGULTAのカバーを……と言いながら、「HAPPY NEW ANAHCHY」を出鱈目に歌うだけ、という適当ぶり。馬鹿馬鹿しくて面白かったですが、ギャグで終わらせず、ピカチュウの叩くNANIドラミングも披露してほしかったですね。

ドラびでおは、酒井法子と押尾学をフィーチュアした、ドラッグをテーマにした新曲他、佐藤B作のトイレ洗浄剤のCM映像をミニマルにループさせたもの、みのもんたのお昼の番組映像を使って、みのをおちょくり回したもの、お馴染み十二尺坊、マス・オオヤマなど。少々飽きを感じないでもなかったですが、まだ耐用年数は尽きていない、と言ったところでしょうか。

そのまま、あふりらんぽの2人と七尾旅人が加わり、インプロビゼーションへ。事前の打ち合わせも何も無し、というのがよく分かる手探り感満載のセッションで、緊張感も無く、失敗色濃厚なものになってしまいました。

トリは勿論、ヨシカワショウゴ最後のBOGULTA。ZINKの時と比べてお客さんの数も盛り上がりも遥かに大きかったので、何をやってもフロアが沸く、という雰囲気が出来上がっていました。ヨシカワショウゴが学ラン姿で卒業証書を受け取ろうとするところに乱入する砂十島NANI、という寸劇から始まり、お馴染みのナンバーを、機材トラブル、お馬鹿なMC、谷内一光の飛び入り(諸行無常でのゲストボーカル)を交えながら繰り出し、尻上がりに盛り上がって行く様は圧巻。お客さんに救われたところが大きかった、というところがまた良かったんじゃないでしょうか。

最後になってよく喋るようになったヨシカワ氏とNANI氏の掛け合いがまた面白く、これが昔から出来ていれば、状況は変わっていたんじゃないか、と思わせるほど。

後半、機材トラブル(ヨシカワ氏曰く「お家芸」)でNANI氏のマイクの音が出ない間にベースソロを無茶振りする場面、ヨシカワ氏を煽るように叩いていたNANI氏のドラムソロが凄まじく強烈で、この日のハイライトだったかも。

本編ラストの「チンパンB」の途中で、日付けが変わりそうだったので会場を後に。アンコールでは「HAPPY NEW ANAHCHY」をやっていたそうです。

ヨシカワショーゴを祝っての6時間に及ぶ豪華イベント……でしたが、終ってみると、雰囲気がやや散漫で、イベント全体の総合的なクオリティに物足りなさを感じました。これだけのメンツを集めておきながら……という思いと、これだったらBOGULTAワンマンで良かったんじゃ……という思いと。

お客さんは盛り上がってましたし、BOGULTAは最高に良かったですが、全体的にはZINKでのプレ卒業式の方が楽しかったです。

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