すごくいいにおいのするイベント at CLUB QUATTRO (Osaka)

この日は心斎橋クラブ・クアトロで行われた「すごくいいにおいのするイベント」に行ってきました。

長い行列を並んで会場入りすると、WRENCHが始まったばかりの様子。エレクトロとハードコアを混ぜたようなサウンドは、MAD CAPSULE MARKETSが成功したものの、エレクトロに絡めとられてしまい、発展性を失ってしまったのとは対極に、ボーカルがシンセを操作しながら歌うスタイルは自由度が高く、なかなか面白かったです。客層からしてちょっと異質なブッキングだったのか、あんまり盛り上がってはいませんでしたが。

続いてのあふりらんぽは、水着にゴーグル、浮き輪、スイカのビーチボールという出で立ちで登場。「雪景色」ではビーチボールを使ってスイカ割りに興じたり(どうやら二人が今スイカを育てているので、ライブに取り入れたようですが)、いつもながらのゴーイングマイウェイ。それでも演奏はタイトで、復活ライブ以上に「完全復活」な感じがしました。

SWARRRMは、ハードコア/グラインドコアサウンドをベースにしながら、プログレ的な展開やメロディを重視したプレイが見事。しかしWRENCH同様、客層とマッチしていなかったようで、ブラストビートもデス声も直立不動で聴いているお客さんが目立ちました。残念。

そしておそらくこの日最も盛り上がったアクトが、マゾンナ

絶叫、爆音、また絶叫。フロアが一瞬にしてピークに達し、こちらも絶叫していると、マゾ氏は2、3分で退場。持ち時間をあまりにも下回る短さに「もっとやれ」の声が続くものの、当然戻ってくるはずもなく、終了。いやぁ、凄いカリスマ性です。だってこんなパフォーマンス、生き様以外の何者でもないもの。

ステージ転換後、黄色い声援の中、安穂野香が登場。おそらくテレビ発の人気なんでしょうが、さっぱりついていけず。

vampilliaは、前回よりも目が慣れたというか見方が分かったということもあって(あとツジコノリコもいなかったし)、じっくりと楽しめました。いろんな素材を歪にパッチワークしているようで、必然性に満ちていることがようやく理解でき、このイベントに集まるメンツの濃さ、そして幅広さが、単なるウケ狙いではなく、彼らだからこそ実現できるんだということもひしひしと感じました(未だに、DJの音が全く聞こえないんですけど。あと、女性メンバーが全員可愛い)。

初来阪の相対性理論は、CDで聴く印象とは随分違い、ボーカルは極限まで感情を殺し、ささやくような声で歌い、ギターは声をかき消さないように、優しく丁寧にフレーズを紡ぐ。ドラム、ベースはテクニカルなフレーズを難なくこなしながらも、全体のサイレントな雰囲気を壊さないデリケートなプレイ。ここまで温度の低いバンドだとは思いませんでした。the brilliant green的な評価をされてもいいのかも(ちゃんと聴いたことないけど)。

トリのあぶらだこは、4年前に観てましたが、相当うつろな状態でほとんど覚えていなかったので、ほぼ初見。のたくるボーカル、ユニゾンで刻むリズム、変拍子、長谷川裕倫氏の表情、どれも最高。本編ラストの「翌日」、アンコールの「横隔膜節」で興奮。何で今まで観にいかなかったんだろう。感動とともに後悔させられたライブでした。

客電が点いた後も拍手が鳴り止まず、vampilliaでもMCをした安穂野香が三度登場し、このハードコアなイベントをほわっと締めくくり。ちょっと、人気の秘密が分かった瞬間でした。

とても充実した楽しい6時間(さすがに立ちっぱなしは疲れたけど)でしたが、ベストアクトはやはりマゾンナでしょうか。

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