UMEDA CLUB QUATTRO 1st Anniversary EGO-WRAPPIN’ / キセル at CLUB QUATTRO (Osaka)

この日は梅田クラブクアトロで行われた「UMEDA CLUB QUATTRO 1st Anniversary EGO-WRAPPIN’ / キセル」に行ってきました。
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以前の心斎橋から、梅田ピカデリー(映画館。「ザッツオール」の人の名前の元ネタ)のあった場所に移転後のクアトロが一周年ということでしたが、僕はこの日初めての来場。ピカデリーの面影もなければ以前の心斎橋クアトロとも雰囲気の随分違うお洒落な雰囲気のロビーで勝手が分からず少々右往左往した後、フロア内へ。柵と段差があるのは以前と同じながら、ほぼ四角形のフロアと天井の高さは、実際のキャパ以上に広々とした感じがしました。

音響機材とスタッフは心斎橋時代を継承しているという話を聞きましたが、ハコ自体が全く変わってしまっていたので、出そうとしている音は確かに心斎橋の音を思い起こさせるパンチの強さがありながらも、低音の周り具合はかなり気になったし、スピーカーからの距離の変化で大幅に聞こえ方が変わってしまっていました。まあ覚悟はしていたものの、心斎橋の音が好きだっただけにやはり残念です(フロアでみんなが飛び跳ねると床がフワフワする現象は見事に継承されてましたが、偶然でしょうね)。

トップバッターはキセル。気づけば4年ぶりに観るライブでしたが、ステージにドラマーがいて、完全にバンドセットになっていたので驚き。楽曲のクオリティも二人の声も、歌の世界に聴き手をスッと優しく、しかし力強く引き込む魅力は相変わらずでしたが、バンドアンサンブルによるアレンジと音の有機的な力強さは、その魅力がより心の深くにまで届くものへと変貌させていたように思います。

今年リリース予定で制作しているというアルバムに収録予定の新曲も数曲披露していましたが、こちらも安心のキセルクオリティ。劇的な変化や時勢によるフィードバックが露骨に音に出てくるようなことが無いバンドですが、そんな二人が彼らにしか作り得ない歌の数々をマイペースに作り続けながら活動し続けてくれていることはありがたいことだな、と久し振りのライブでその変わらず瑞々しい音に触れて改めて思いました。

そして続いてはEGO-WRAPPIN’ AND THE GOSSIP OF JAXX。近作からの人気曲と発売したばかりの新譜からの曲で構成されたセットリストは出だしから大盛り上がりで、歌詞の中にアドリブをどんどん挟み込み聴き手をぐいぐい引き込む中納良恵のパフォーマンスも最高。中納嬢はヘソ上まで開いたセクシーなドレスでしたが、それでも変なエロさがなく、“可愛い”で収まってしまう不思議。彼らのライブを初めて観たのは10年以上前ですが、その頃と比べて老けるどころか若干若返って見えるぐらいのチャーミングさは、やはりあのパワフルな歌唱とステージングによるものでしょうか。

アンコールではキセルと共に「私の青空」を演奏。まさかこの二組の共演を観ることになるとは思っていなかったのでかなり得した気分。MC中、仲の良い兄弟だと言われたキセルの二人が実際は結構喧嘩もするというくだりで、客席から「あかんでなかよくせな〜」と大阪らしい野次も。

アンコールは一曲のみで客電が点き、本編1時間足らずでアンコール1曲ではさすがに物足りない多くのお客さんが残り、BGMが流れながらも止まらない手拍子。しばらくするとバンドの面々は再登場し、ダブルアンコールで「サイコアナルシス」を披露し、この日のイベントは終了。
本編中は被り物で髪もまとめていた中納嬢が、終演後にくつろいでいたという感じで長髪を解いて登場したのが実に魅力的で、それが例え、事前にダブルアンコールも予定していた演出だったとしても、そんなことが嬉しいんです。それが、例え、演出だったとしても。

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