この日はラブリーホールで行われた「かわちながの世界民族音楽祭」に行ってきました。
開場時間から少し遅れて入場すると、ロビーでは早速Freylekh Jamboreeが演奏中。PA無し、ギター以外は完全アコースティックでの演奏でした。高岡大祐や永田充、ベリーダンサーを加えた豪華メンツで、ロビーに集まるお客さんたちとユルく楽しく音楽に興じる雰囲気に、思わずグッと来ました。ちょっと最近、この手のものに弱いなぁ。
ホールでのトップバッターは、ZAZEN BOYS。吉田一郎加入から一年が過ぎ、リズムのタイトさが過去最大に。ヤニック・トップかというようなゴリゴリの重低音に正確無比のスネアのアタックがこれ以上ないほどの一体感を持ってぶつかってくるその破壊力たるや凄まじく、向井氏のキャラクターがかすむほど。
4つ打ちリズムが印象的な新曲も数曲交えていましたが、このテイストが今後のZAZENをどう形成していくのか、まだまだ楽しみの尽きないバンドです。
ZAZENが終わると、ロビーでは再びFreylekhの登場。2曲ほど演奏すると、時間切れ。うーん、こっちもゆっくり聴きたい……。瀬戸信行氏と顔見知りの嫁にCDを買わせてしばしご歓談の後、再びホールへ。
BALKAN BEAT BOXは、バルカン音楽をヒップホップ風にアレンジしたミクスチャー・サウンドを、4つ打ちダンス・ビートでフロアにぶち込んだ「エキゾチックなOZOMATRI」といったところ。OZOほどのバンド・パワーは、打ち込み主体のリズムからは感じられませんが、お祭り騒ぎにする盛り上げのテクニックは素晴らしく、会場内は一気にラブリーなダンスホールに。やっぱりこの手のバンドは、そういうテクニックが重要ですね。
ロビーでの三度目のFreylekhの楽しすぎる演奏を挟み、トリのThink of One。これまたけったいなバンドで、モロッコ音楽をベースにしたという変拍子グルーブに、金属製のカスタネットのような楽器を叩きながらひたすら踊りながら客を煽るじいさんが絡み、一筋縄ではいかない異形のダンス・ミュージックが形成されていました。そんな中で唐突に始まるChemical Brothersのカバー「Galvanize」。生バンドなのにオリジナルにかなり忠実なアレンジに興奮。
アンコールでは、Freylekhも登場してスペシャル・セッション。お祭りムードをしっかりピークまで持って行ってくれました。
そのFreylekh、終演後は会場出口でお見送りのBGM。この日の宴の要は、間違いなくFreylekhだったのではないでしょうか。
客の入りがかなり寂しい感じでしたが、イベントのマニアックさを考えればそれも当然。しかし、お客さんの活性は高く、とても楽しい一日になりました。
いやー、音楽って本当に楽しい。
電気★ジプシー Live at BIG APPLE | |
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Freylekh Jamboree
インディペンデントレーベル 2007-07-20 |