この日はShangri-Laで行われたneco眠る企画のイベント・SPLAY20に行ってきました。
開場から少し経って中に入ると、BIOMANこと森口純太氏の奇天烈なDJが流れており、これまた奇怪なVJ映像は、gulpEpsh、catchpulse、鈴木裕之という、「engawa boys pentatonic punk」のアートワークのコンビの手描き素材をビューワーを介してリアルタイムにミックスしていくという、デジタルな技術とお馬鹿なチープさ(だって殆どの映像素材が「紙」なんだもの)とが相俟った、かなりクレイジーなテイスト。この日は最後まで途切れる事無くこの映像が流れていたんですが、単なる映像素材のループではないので、最後まで高いテンションを保ったまま楽しめました。VJもここまで振り切ってると面白いですね。その分、ものすごく大変ですけど。
最初のライブ・アクトはのうしんとう。一応レゲエバンドということになるんでしょうが、余りグルーヴせず、ざくざくと目の粗いリズムを刻み、時にはハードコアに叫び、失踪する感じは完全にパンク。それも、バッキバキにタイトなリズムではなく、ぶっ壊れたようなスカスカでささくれだらけのリズム。ICHI氏の特異なキャラクターやエキゾチックな音が、このバンドのエキセントリックさに拍車をかけていました。
続いてはOORUTAICHI氏のDJ。ルーツ・オブ・ウリチパン的な、タイチ氏のバックグラウンドがそのまま具現化したようなプリミティブさや変拍子、ブレイクビーツなどをごった煮ミックスした選曲がひたすら楽しかったです。タイチ氏のMIX-CDとか欲しいかも。
アウトドアホームレスも相変わらず良かったです(リズムはよりタイトになった印象)が、各メンバーがもっとキャラ立ちしてくればもっと面白いのに……という思いが。
久々に聴いたALTZは、やっぱり格好良かったです。フロアも大盛り上がり。後半にはneco眠るもかけるなど、サービスも満点。
最後はHOP KEN以来のneco眠る。随分長い間、CDでしか聴いていないせいか、演奏がやや走り気味に聞こえたんですが、気のせいでしょうか。PAもあまり良くなく、上擦って無駄に反響したような音が緊張感を欠いていて、バンドの演奏にも悪い影響を与えていたように思います。
しかし、楽曲は数えきれないほど繰り返し演奏されてきた曲ばかり。メンバーが増えた影響はそれほど感じませんでしたが、相変わらず祭りの空間を生み出すとぼけたノリは素晴らしく、それほど密度の高くないフロアで果敢にダイブに挑戦するお客さんの盛り上がりっぷりが印象的でした。
初めてのSPLAY参加でしたが、これだけマニアックなメンツでありながら、そこそこの集客だったのは、neco眠る人気のおかげでしょうか。いずれにしても、時間いっぱいまで、ストレスを感じる事無く、最後まで楽しませ続けられたのは、彼らの企画力の成せる技なのかも知れません。
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