今日は新神戸オリエンタル劇場にラーメンズ小林賢太郎のソロライヴ「ポツネン」を観に行きました。
これがもう、とにかく素晴らしかった。
「コントとは何か」という自問自答から生まれて来た驚くべきコントの数々は、実験性に溢れながら決して難解ではなく、ひたすら面白い。恐らく、テレビタレント化することで「舞台はライフワーク」とか言いながらも年に一度東京で演る程度の関わり合いしか出来なくなっているような凡百の芸人(その多くは「テレビ芸」に甘んじてしまうことで、「芸能人」に劣化しています)では、ここまで到達することは不可能でしょう。
相方を置くことで制限されていたことからは解放され、相方がいないことで表現出来なくなった部分は、思わず唸ってしまうような見せ方で解決することで、それすらも「一人であることによるメリット」に変えてしまっていました。
次々に飛び出すアイデアの宝箱のような舞台は、まるで「有名バンドのフロントマンのソロ・アルバム」のようでした。
前回ラーメンズを観た時に、「片桐仁の存在感が薄まっている」というようなことを書いていましたが、こうなると逆に、「片桐仁」によって一種の制限を受ける「ラーメンズ」の舞台が、また改めて観てみたい。これだけ、コントの定義を刷新できるようなアイデアが沢山出せるなら、ラーメンズもこの勢いでステップアップできるんじゃないでしょうか。