Natural Jazz Pop Ballad & Blues Festival at 十三ファンダンゴ (Osaka)

この日は十三ファンダンゴで行われたズボンズ主催のイベント「Natural Jazz Pop Ballad & Blues Festival」に行ってきました。

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最初は、この日の出演バンドのメンバー達によるジャムセッションでスタート。ドン・マツオの統率により生み出されるグルーヴは、メンバーは違えど(そしてたった数分間の演奏でも)凄まじい爆発力を持ってフロアを揺るがします。

オープニング・アクトは耳鳴りポッポ。演奏技術も高いし、メロディのセンスも悪くないですが、メンバー同士の音がガッチリと噛み合っていなかったり、技法と楽曲が上手くマッチしていない印象がありました。まだまだ進化の過程なのでしょう。今後に期待したいです。

続いての蛸地蔵は、古式ゆかしきサイケロック。ブレの無さ、音のタイトさ、キャラの濃さ、音の持つパンチ力とどれも申し分無く、破壊的かつ艶やかな素晴らしいパフォーマンスでした。“いいロックバンド”とは、こういうバンドのことを言うんだろうな。

少し巻き過ぎたステージ進行を緩めるために、ここで耳鳴りポッポのボーカリストへ、ドン・マツオによる人生相談が始まりました。仕事と音楽の両立や音楽だけで食べていくということ、さらに具体的に年収にまで突っ込んだ、非常に興味深い話が満載。昔は、ミュージシャンがそんな話を明け透けにしない方が……と思っていましたが、今はそんな時代でもないかな、と思ったり。

そしてfolk enoughの登場。ひとつひとつの音が個性の塊。音の隙間を奏でながら、破綻寸前の楽曲構造を時に淡々と、時に熱く奏でるスタイルは、内省的でありながらもスリリング。何より、人を食ったようなところや恣意的にフェイントをかけてくるようないやらしさが全くないのが、そこらのオルタナティブな演奏家とは違うところでしょう。素晴らしいバンドでした。

しゃかりきコロンブス。は、まあ悪くない、という感じ。ファンダンゴがバンドの音にいまいち合ってないな、という気もしました。シャングリラ5周年の時はもうちょっといい感じだった気がします。

ラストのズボンズは、機材を全てフロアにセッティングし、フロアの後ろの方のお客さんはステージに上がって鑑賞、という、ステージをお客さんが取り囲む形での演奏でした。

前にズボンズを観たのは08年のNANOでした。パーマネントなドラマーの居ない中、現場で音を作り上げるバイタリティに度肝を抜かれたものの、やはりドンがフロントから離れることがあったり、歌やギターと兼用でドラムを叩くことが決して良いこととは思えず、少なからず歯がゆい思いをしていましたが、気づけばドラマーが定着しており、「バンド」として安定してきているような雰囲気も伝わってきていたので、この日はかなり期待していました。

そしてその期待は、冒頭「WAY IN/WAY OUT」のドローンでサイケな長い間奏からドンのタクトで爆弾が投下された瞬間によって応えられ、「SOUTH SENTRAL ROCK」の大爆発からはそのままノンストップで走り抜けるグルーヴ地獄。

ひとつひとつの音ではない「塊」で鳴った時の「太さ」「熱さ」が半端無く、身体で浴びた瞬間に気が触れるような興奮に襲われます。

演奏中のドンは、相変わらず何かに取り憑かれたような表情で、ギターを弾き、カシオレーターを操作し、歌いながらもバンドから極上のグルーヴを引き出すことに余念がなく、バンドはその指示に100%以上のプレイで立ち向かいます。興奮状態のドンはキックドラムに蹴りを入れたり、ムーストップの上着を引き裂いて胸元に張り手をかましたりと、フロア最狂の存在に。

嵐のように破壊的な爆音が吹き荒れる1時間強のパフォーマンスで、ズボンズの健在ぶり、前進する強いエネルギーを感じることが出来ました。

「ズボンズのようなバンド」が他にいないのは勿論ですが、彼らほどの壮絶なライブパフォーマンスが出来るバンドも、今の僕には他に思い当たりません。そして、何故このバンドのライブにお客さんが大挙して集まらないのかが不思議でなりません。

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