毎月慈善団体に寄付してみるシリーズ・番外編:サラリーマンによる寄付控除の申請の段取り

毎月慈善団体に寄付しており、今月はピープルズ・ホープ・ジャパンに寄付しましたが、今回は番外編。2月末に寄付控除の確定申告を行なったことでお金が返ってきたので、寄付した場合の確定申告について書きます。

僕はサラリーマンなので、確定申告の作業は普段全くやりません。ふるさと納税もワンストップ申請を使っています。しかし、最近「寄付控除で4割返ってくる」とか「申請が簡単になってる」との噂を聞いていたので、試しにやってみることにしました。

結論から言えば、ものすごく簡単でした。

必要書類が何枚もあり、ややこしそうな計算もしなきゃいけない……と思っていたら、国税庁が用意している申請書の作成サービスを使うと、指示に合わせて金額を入力するだけで自動的に計算してくれるし、書類も必要項目が入力された状態でPDF化してくれました。拍子抜けするぐらい簡単です。

簡単なので説明するまでもないですが、報告も兼ねて、以下に申告書作成の手順を書きます。

まず、国税庁 確定申告書等作成コーナーから「作成開始」を選びます。

「e-Taxで提出する」は、ICカードリーダライタが必要ですが、僕は持っていない(スマホでも可能みたいですが、対応スマホも持ってませんでした)ので、「印刷して書面提出する」を選びます。

推奨環境の確認画面が出るので、使用環境を確認した上で、「利用規約に同意して次へ」を選んで先に進みます。

作成する申告書等の選択画面で、「〇〇年(申告する年)分の申告書などの作成」を選び、申告書の種類から「所得税」を選んで次に進みます。

入力方法選択画面で、「給与・年金の方」の「作成開始」を選んで次に進みます。

事前に用意しておくものが示されます。この場合必要なのは、
・給与所得の源泉徴収票
・寄附した団体などから交付を受けた寄附金の受領証
の二つです。

加えて、提出時には本人確認書類の写しも必要です。
マイナンバーカードのある人はその表裏、無い人はマイナンバーカードの通知カードの写しでも良いみたいです。

この後、ガイダンスに従って必要項目を選んでいきます。源泉徴収票の金額や、寄附金受領証の金額などを間違えないように入力しましょう。

寄付先がどのような団体かによって、寄付金領収書についての書類の記載が変わります。公益社団法人、認定NPO法人、政党で違いますが、慈善団体の場合は主に公益社団法人か認定NPO法人かが問題です。公益社団法人の場合は領収書以外に「税額控除に係る証明書」も必要です。これが領収書と一体になっている場合もありますので、慈善団体から来た書類を確認して追いてください。

(僕のように)複数団体に寄付し、領収書が複数枚ある場合は、寄付先の団体名、領収書の日付をどれか1枚分だけ記載(「国境なき医師団など」と、語尾に「など」を付けます)し、金額を合算してまとめてしまうことができますが、その場合も、公益社団法人と認定NPO法人は分けて記載する必要があります。

ほとんど迷うことなく進んだ入力の中で、唯一悩んだところは、この寄付金の明細の中にありました。
この中にある、「該当するものを選択してください」と書かれた項目に、
・住所地の都道府県及び市区町村の両方が条例により指定した寄附金
・住所地の都道府県のみが条例により指定した寄附金
・住所地の市区町村のみが条例により指定した寄附金
・住所地の都道府県及び市区町村の両方で条例により指定されていない寄附金、又は不明な場合
と列記され、該当する項目のラジオボタンを選択する、というものでした。「住所地」とは、この書類を作成しているあなたのお住まいの場所です。「検索エンジンで、「○○県又は○○市 寄附金 条例」と検索すると、自治体のホームページで、条例で指定した団体等の一覧が掲載されていることがあります」とサイトでは書かれていますが、掲載されていないこともあります。僕が住む市では掲載されていませんでした。「ホームページで確認しても分からない場合は、各都道府県・市区町村にお問い合わせください」と書かれていますが、僕は「住所地の都道府県及び市区町村の両方で条例により指定されていない寄附金、又は不明な場合」を選びました。

全ての入力が終わると、PDFとデータファイルが作成できます。必要なのは、PDFを印刷したものですが、データファイルもダウンロードしておくと、書類に間違いがあった場合に、国税庁 確定申告書等作成コーナーから「保存データを利用して作成」を選べば、一から入力しなくても、必要なところだけ修正すれば良いのでとても楽です。

必要箇所に印鑑を押し、源泉徴収票、本人確認書類の写しを貼れば完成です。後は期日までに税務署に持ち込むか郵送するだけです。税務署も、提出するだけなら行列に並ぶことなくサクッと提出できると思います。

提出後、指定した口座に税務署から振込みがありました。

今回、僕の寄付額は27,000円。実際の寄付額より少ないのは、認定NPO法人でない団体があったのと、領収書の日付が来年になっている団体があったからです。認定NPO法人の取得には、そのための人員や事務手続きが増えるため、取得の難しい団体もあるみたいです。寄付する側としては、お金が返ってくる認定NPO法人に寄付したほうが得ではありますが、認定NPO法人でない団体でも頑張って欲しい団体はあるわけで、その辺りはじっくり考えて寄付先を選びたいところです。

というわけで、後でお金が返って来て得した気分になるもよし、返って来たお金を寄付するもよし。いずれにしても、簡単かつ損はないので、寄付した後はぜひ確定申告を忘れずにやりましょう。

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