この日はムジカジャポニカで行われた「ムジカジャポニカ4周年記念お見合いスペシャル!ふちふなとNEWDAY」に行ってきました。
NEWDAYは旧グで観て以来ですが、後方から観ていた前回と違い、今回は最前列・橋本剛秀真っ正面。
MCでもハマケンが言ってましたが、セットリストの半分以上が新曲とアルバム未収録曲。その分前回あったサックスソロのコーナーが無かったのは残念でしたが、新曲はどれもNEWDAYらしいユーモアと哀愁を湛えた佳曲揃いでした。
三人の個性が並列に肩を組んで並走するようなコンビネーションの良さを見せながら、それぞれのパートに集中して聴いていると、思わず聴き込んでしまう味わい深さ。この、個性の強さが絶妙に絡み合いながら醸し出すポップさや音の“雰囲気”が、より確固たるものになったように感じました。
MCでは、大阪まで高速バスで来たものの、渋滞で大幅に遅刻したこと(おかげでリハーサルが観られて、一曲余分に聴けたので客としては得した気分でしたが)、橋本がメンバー三人を「泣かぬなら〜」の例えになぞらえて「橋本=家康、ハマケン=信長、中尾=秀吉」と例えたのをきっかけにハマケンが長宗我部元親についてたっぷり語るも今一伝わらずキレる、など。
ふちがみとふなとは、小さなイベントで長めに観るのは久し振り。そして、一番前で観たのは恐らく初めて。
コントラバスの使い込まれた弦から奏でられるふくよかな音で描かれる優しく温かい世界、声が醸し出す楽しさや寂しさの表情をミニマムからマキシマムまで使い切る歌の力も、そしてちょっとしたことも笑いに繋がるステージング(二人の入場時にかかっていたのがザッパの「いたち野郎」で、奇怪な笑い声に包まれながらうろたえる渕上、弓弾きの合間に弓を高速回転させる船戸、コーラスでハモる船戸、コーラスでトチる船戸、コーラスでトチらない船戸、等)も、いつもながらの素晴らしさで、笑顔がムジカに満たされるような楽しいライブでした。
最後はふちふなとNEWDAY全員で、NEWDAYの曲を、ということで、演奏する予定も無く、譜面もハマケン以外持ってない「ツイスト」というアップテンポな曲を演奏。サックスプレイが素晴らしく、この日最高のソロも披露。渕上は本編でも披露した「Go! Go! マングース」を歌い(曲調が似ていたので)更に船戸・中尾の聴き応えたっぷりのソロリレーも聴けるなど、後にも先にも、ちょっと他では聴けないようなレアで楽しいセッションになりました。
小さな編成で、溢れ出す歌心が大きく羽を広げる表現者たちの競演、最高の「お見合い」でした。
It’s a Newday | |
NEWDAY
インディーズ・メーカー 2010-01-06 |