Newday at パーカーハウスロール (Kyoto)

この日はパーカーハウスロールNewdayを観に行きました。

Newday at パーカーハウスロール

3年半振りのNewday、そして初めて観るワンマンでした。

久々に観ると、バンドが変わったのか自分の耳が変わったのか、これまで思っていた印象とは随分違って聴こえました。今まではコンポステラの現代版のように思っていた部分がありましたが、彼らのサウンドはより軽妙で、しかも音楽性も様々なスタイルや技法がごった煮された上に血肉化されていて、最早「○○風」という言葉では何も言い表せない独特のメロディ、ハーモニー、ビートで溢れていました。

ドンドンガンガンと容赦なく叩き続ける中尾勘二のドラムスは、割れんばかりの爆音ながらも柔らかみがありスウィンギー。その上で休みなくハーモニー、ユニゾン、ソロをシームレスに行き来するサックスとトロンボーンの絡みは、様々な表情を見せながらも、終始メロディを大切にしていることが伝わる丁寧なフレージングで、モアレのように展開していくスリルと鮮やかさに耳も目も奪われっ放し。

この日は「OUT」という新しいCD-R作品のリリースもあってか、新曲を中心に据えたセットリスト。なかなか三人揃って演奏する時間がないそうで、ライブも10ヶ月振りということでしたが、CD-Rは夏に録ったそう。三人がどんなペースでこのバンドに関わっているのかいまいちよく分からないですが、リラックスしつつも三人が呼吸を合わせて集中している演奏のテンションからして、良い時間の過ごし方をしているんじゃないかな、と想像します。

MCでは、CD-R作成のエピソードは勿論、往路で運転していたハマケンがキップを切られた話や、浜松のパーキングエリアにある、ウォークマンなどで音楽がかけられるソファで自分たちの曲をかけた話、橋本剛秀の母親の話、といった四方山トークを繰り広げていましたが、フロントで掛け合いをしながら喋る二人を好々爺のような表情で楽しそうに見守る中尾氏が、たまにその二人に無茶振りされてうろたえている様がチャーミングで印象的でした。

パーカーハウスロールというハコは初めて来ました。音響的には、この手のバンドが演奏するにはそれほど悪く無さそうでしたが、どの楽器の音にも過剰にリバーブがかかっていて(ハマケンが、自分がMCで喋ってる時にずっと喋ってる客がいるなと思ったら自分の声だった、と言ってました)、サックスの音も異常に伸びるしドラムのアタック音も不自然にラウドに響いていて、バンドの良さを殺しているような気がしてちょっと気になりました。

約2時間のワンマンは、毎曲ワクワクするようなフレッシュさを絶やさないまま最後まで走り切り、観終わった後は「かっこよかったなぁ」「楽しかったなぁ」という充足感で胸がいっぱいになりました。またしばらく観られる機会は無いかも知れませんが、今度観る時はNRQとのツーマンなんて観てみたいなぁ、とぼんやり思いながら会場を後にしました。

It’s a Newday
It’s a Newday NEWDAY

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