今日は心斎橋クラブ・クアトロにDATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDENを観に行きました。
オープニング・アクトはjew’s-earというジャムバンド・スタイルのグループ。演奏も上手いし、よくまとまっている感じはあるものの、バンドの顔になるような特長が見出せませんでした。好感は持てるバンドなんですが、このバンドが「ワンマンやります」と言っても、ちょっとお金を出して観たい、と思わせるほどの魅力は足りないかな。何か「必殺技」が欲しいところですね。
DCPRGは、新作「FRANZ KAFUKA’S AMERIKA」からの曲を中心にスタート。まず「ジャングル・クルーズにうってつけの日」で、前回ツアーのように「Catch 22」の後半には突入せず、フロアはあっけないエンディングに絶句。続いての「競売ナンバー49の叫び」では、「ジャングル・クルーズにうってつけの日」同様の「Catch 22」スタイルで、さらに深まる沈黙、そして棒立ちのお客もちらほら。
新作の中でもリフが印象的な「Washington D.C.」では盛り上がりを取り戻し、「Fox trot」ではクインテットでの「pinocchio」を彷彿とさせるテンポチェンジにフロアはヒートアップ。後半戦「Play Mate At Hanoi」、「Hey Joe」で一気にピークへ。特にこの日の「Play Mate At Hanoi」は強烈にタイトで、バンド自体が「〜AMERIKA」後、慣れ親しんだ曲をエンジョイしている感じがしました。
一気に盛り上がったところで、限界まで温度を下げるかのように、「hoa-ky」の長い長いバージョン。最後はひとりずつ去ってゆき、大儀見元ひとりになる、という前回と同じ終わり方。
アンコールで戻ってくるなり、菊地成孔は堰を切ったように(もしくは狂ったように、壊れたように)物凄い速度で喋りまくり。物販の話に始まり、新作の話に昔クアトロでライヴをした時の話、メンバーいじりの度合いがいつも以上に激しいメンバー紹介、と、何だかとてもご機嫌でしたね。久々に無闇矢鱈と長いMCを聞けて楽しかったです。
最後は、閉店まで10分、という極限状態で、超高速の「Circle/Line〜Hard Core Peace」。あっという間に「Hard Core Peace」になだれ込み、大狂乱の中、本式3時間演奏が終了。
凄かった。3時間のフルセットがこれほど強烈とは。
さらに、「〜AMERIKA」のライヴバージョンが、これまた素晴らしい。ビジュアルを伴うかどうかで聴き手に与える効果が歴然と違うデートコース式ポリリズムが詰まりまくったこの作品、過去二作が作り込まれた楽曲であるが故にライヴでバンドのポテンシャルを活かし切れていなかった、と心のどこかで感じていた僕としては、この新作中心のパフォーマンスでの濃密さは、正に待ち望んでいた至福の時間でした。
FRANZ KAFKAS AMERIKA | |
デートコースペンタゴンロイヤルガーデン
ブルース・インターアクションズ 2007-04-06 おすすめ平均 |