SOUL FLOWER MONONOKE SUMMIT at Shangri-La (Osaka)

今日はShangri-Laソウル・フラワー・モノノケ・サミットを観に行きました。

モノノケ結成以来最大の本格的なツアーということもあってか、会場内は超満員。最近のユニオンのライヴでは味わったことの無いちょっと不思議な熱気が包む中、オープニング・アクトの桃梨が登場。上村美保子とJIGENの二人に加え、モノノケに同行している大熊ワタルも参加。

今まではJIGENのベースの凄さにばかり気を取られていましたが、この日の主役は完全に上村美保子。歌謡曲に浪曲にオリジナルと、それぞれ歌唱法を見事に使い分け、どれをとっても「歌心」に溢れていて、会場全体が歌の世界に完全に引き込まれていました。演奏スタイルからMCの語り口に至るまで、まるで寄席小屋で演っているものをそのままライヴハウスに突っ込んでアンプリファイしたようなステージは、何の飾りも無い、音楽の純粋な楽しさや美しさに満ち満ちていました。大熊さんのクラリネットもビンビンに個性を発しながらも歌に優しく寄り添うような名サポートでした。

桃梨の素晴らしい演奏の余韻も覚めやらぬうちに、去年のアコパルでもオープニングに使われていた「3つで500円〜」で始まる怪曲(気になるわこれ。凄くカッコいいのね)が鳴り始め、モノノケ・サミットの面々が続々と登場。大盛り上がりの会場が更に一際沸いたのは、伊丹英子がチンドンを携え、艶やかな着物姿で登場した瞬間でした。

今回は樋野展子(彼女も色っぽい着物姿でした)に内海洋子、仲村奈月と、女性メンバーが多く、いつもより華やいだ雰囲気ではあったんですが、やはり久々にヒデ坊のチンドンや三板、お囃子を観ていると、ステージ映えのする「華」を備えている人だなぁ、と改めて感じました。ユニオンで登場する時は一瞬だし、いつもモノノケは数曲歌っておしまい、というパターンなので、こうやって出突っ張りというのは、それこそ何年振りなんだろう、という感じで、メンバーが少しづつ変遷し続けているユニオンと違い、河村博司がベースを弾き、内海洋子がチンドンを叩き、大熊ワタルがクラリネットを吹いている、という、まるで10年前のバンドが再結成したかのようなノスタルジックな気持ち(中川ーヒデ坊の掛け合いも、何年振りかで観たような懐かしさを感じました。やっぱりいいコンビやなぁ……)と絡み合い、何とも言えない幸福感を覚えました。

演奏時間は約90分。普通のバンドだとちょっと短い方ですが、モノノケで90分は過去に例のないほどのロング・セット。新作で増えたレパートリーも絡めて、お馴染みの曲のオン・パレード。どの曲も、何十年と生きながらえてきた無敵の流行り歌ばかり。しかもステージにはベスト・メンバーがそろい踏み。おまけに、やや酩酊気味のオヤっさんと中川とのとぼけたやり合いもあったりメンバー全員にビールの差し入れがあったりと、楽しいことだらけ、楽しくないことなんてひとつもない、という、最高のパフォーマンスを見せてくれました。

あとは……ヒデ坊がユニオンに帰って来てくれることを願うばかりです。

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