伴瀬朝彦カリハラバンド at ムジカジャポニカ (Osaka)

この日はムジカジャポニカ伴瀬朝彦カリハラバンドを観に行きました。

カリハラバンド at ムジカジャポニカ

すべての楽器を一人で演奏したソロアルバム「カリハラ」発売から約4ヶ月。その「カリハラ」レコ発ということで組まれたこの日のライブは、「伴瀬朝彦カリハラバンド」として、バンドメンバーでの来阪でした。

当日は、先週に続くように関西圏は猛烈な豪雨に見舞われ、交通機関が混乱を起こす中、遅れてくる来場者を待ちながらゆっくりとスタート。始めの数曲は、伴瀬氏のピアノとエレキギターによる弾き語りで、「カリハラ」収録曲以外のレパートリーを披露。男であれば憧れを抱かずにいられない、たくましく伸びやかでいながら渋みのある声は格好良さと濃厚な色気が同居していて、会場全体もうっとり聴き入っているような雰囲気がありました。言葉自体の意味よりも、言葉の持つ響きや雰囲気で紡いでいるような世界観は、じんわりと染みつつも過剰に濃厚に攻めて来ないクールさも伴っていて、氏の美学がそういったクールネスとダンディズムの掛け合わせたところに感じられました。

あまり準備もなく、その時の気分で曲を選びながら(時には曲に行くまでに少し考え込む時もありつつ)のソロコーナーの後は、カリハラバンドのメンバーを従えての演奏へ。アルバム表題曲“カリハラ”のテーマを元にした短いイントロを入り口に、アルバムの世界へと誘います。

前半、アルバム収録曲どおりの流れで聴かせ、間に過去の曲も織り交ぜながら徐々に変化をつけ、適度な緊張感を維持しながら演奏は続きます。

このバンドで、「カリハラ」の世界がどう再現されるのか興味深々だったんですが、伴瀬氏の作品が持つ軽快さや繊細さを具現化したようなサウンドにアレンジされていました。各メンバーがこれ見よがしに前に出て自己主張するのではなく、むしろ控えめに音を鳴らしているんですが、それぞれの音にはやはり濃厚な自己主張が秘められていて、それらが穏やかでありながらも静かに折り重なって表情豊かなアンサンブルを生みだしていました。

アルバム曲が、伴瀬氏による自己完結した作品であるが故に氏の意のままに作り上げた作品の中に、だからこそ入ることのなかった細かなディテールが、このバンドによってより深く刻み込まれているように思いました。それは、バンドのメンバーに女性が二人いることも、大きく作用していたように思います。遠藤里美によるサックスとアコーディオンは言わずもがな、みしませうこによるドラムスは、ブラシワーク、シンバルワークひとつひとつが、「カリハラ」のサウンドをより深化させていたようでした。

河合一尊によるストイシズムを感じるギター、服部将典による饒舌でありながら喧しく響かず優しくバンドを支えるベースも実に耳を引きつけ、伴瀬氏がこのバンド編成にいかに拘りを持っているのかが、端々から感じ取られます。とは言え、まだこの編成でライブ回数を積んでないことによるものか、まだ“硬い”感じも見受けられたのも正直なところ。“カリハラバンド”と便宜上命名されてはいますが、レギュラーバンドとして今後も活動していくということなので、これから時間をかけて熟成されてくると、より匂い立つような音が聴けるのではないかと期待しています。

終演後は、久々にアボカドとベーコンのパスタを堪能して帰宅。やっぱりめちゃくちゃ美味しい。これだけのためにまた来たいぐらいです(ムジカのカレーは僕の味覚とはちょっと合わないのです)。

カリハラ
カリハラ 伴瀬朝彦

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