関西フィルハーモニー管弦楽団・第4回城陽定期演奏会 at 文化パルク城陽 (Kyoto)

この日は文化パルク城陽で行われた関西フィルハーモニー管弦楽団の第4回城陽定期演奏会を観に行きました。

関西フィル・第4回城陽定期演奏会 at 文化パルク城陽

座席は、1回後ろから4〜5列目、左端。ただ、ホ―ル内は広すぎず狭すぎずのスケールだったので、ステージが遥か遠く、という印象はなく、音も良好でした。

この日の演目は以下。

歌劇「どろぼうかささぎ」序曲(ロッシーニ)

ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュイン)

〜アンコール〜
サマータイム(ガーシュウィン)

〜休憩〜

交響曲第4番 ヘ短調 作品36(チャイコフスキー)

〜アンコール〜
2つの小品より“夕べの歌”(エルガー)

どの曲もパブリックドメインの圧縮音源でばかり聴き慣れていたのもあって、生演奏での音の厚み、低音の豊かさ、立体感に終始うっとりしつつも、“どろぼうかささぎ”の冒頭、交響曲第4番の第1楽章でホーンが音を外していたところがあったようで違和感を覚えました。特に“どろぼうかささぎ”の前半は若干不安定な印象がありましたが、開演直前に入ってきたすぐ後ろの座席のご婦人がしばらく袋をゴソゴソしていたのが余計そう思わせたのかも知れません。

“ラプソディ・イン・ブルー”では、山下洋輔がゲストとして登場。昔はNYトリオも含め、よく観に行ってましたが、この日は10年以上ぶりに氏のピアノを鑑賞。既に齢70を超え、昨年は病気療養もしていたとのことですが、ステージ上に現れた氏は元気そのもので、演奏も10数年前と変わらないパワフルさ。オーケストラと絡み合うところでは控えめに見せて際どいコードを選んでいるようで、ソロになれば水を得た魚のように弾きまくりの叩きまくり。肘でガンガン弾き始めた時に、一瞬“春の祭典”ぽく聴こえたところがあったり。アンコールの“サマータイム”は氏の完全なソロで、本編に輪をかけて自由奔放に弾いて叩いて、最後はグリッサンドする勢いでそのまま立ち上がってお辞儀して終了。いやぁ痛快だなぁ。

その“ラプソディ・イン・ブルー”の中間部、アップテンポになるパートで、“バチッ、バチッ”という音が聞こえてきて、ここでコントラバスとチェロがピチカートで弾いていることに気づかされました。第4番第3楽章も全編ピチカートですが、この時は“バチッ”という指板に当たる音は聞こえて来なかったので、意図的にジャズ的な音色にしてるんでしょうね。

20分休憩の後、交響曲第4番へ。緊迫した第1から穏やかな第2に移り、心地良く耳を傾けていると、後ろから男性の鼻歌がうっすら……。なんとか意識の外に追いやり、ステージの方へ意識を集中。

第3楽章のピチカートの、ふくよかな倍音の広がり(圧縮音源で聴いていると、こんな音だとは思いもよりませんでした)にうっとりしていると、息を整える間もなく、冒頭から一気呵成に盛り上げる第4楽章へ。ホ―ル内の後方にいることを忘れさせてくれるぐらいに力強く飛んでくる音の塊に胸を震わせつつ、本編は終了。数十人の楽団が一体となったときのエネルギーの強さに圧倒されました。

アンコール曲は初耳でしたが、劇的な第4番の後にふさわしい、穏やかで美しい曲でした。

終演後、2階席からぞろぞろと現れる制服姿の女学生たち。僕の席の隣も、孫娘と祖父と見受けられましたし、休憩中には私服の女子も何人か見かけました。多数の年配のお客さん+10代前後の女性、という不思議な客層は、家族連れ(子供はちょっと我慢して観てる)と学校で音楽を学んでいる子たち、ということでしょうか。やはり、20代/30代の人はなかなか見当たりませんでした。

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