今日は神戸のクラブOTOYAにMERZBOWを観に行きました。
2000年に映画「MODULATIONS」でMERZBOWのライブシーンを観て「ノイズミュージック」の存在を知ってから8年、ようやく生MERZBOWとの逢瀬が叶いました。
会場内は禁煙。僕にとって最近クラブに行かない最大の理由は、IDチェックの煩わしさよりもタバコの煙の不快感、なので、非常に有り難いです。アーティスト側は、禁煙にしてほしい時は「場内禁煙」って、もっと言うべきだと思う。
MERZ登場の前に、ミニマル・テクノのDJやエレクトロニカな人、マイクにグラインダー当てて火花散らしてる人などなど登場しましたが、オープニングで堆く積まれたダンボールの山をフロアに用意し、爆音ノイズに合わせて黒ずくめの連中が暴れ回ってガンガン壊すパフォーマンスが面白かったです。最後、ダンボールを撤収するでも無く「フロアの端っこに集める」だけだったので、お客さんはダンボールの上に座りながら休憩したり鑑賞したり。まるで高架下のホームレスでした。
大トリに登場した秋田氏は、ステージに上がると黙々と機材をセッティング。
おもむろに開いたPowerBookとiBookには「MEAT IS MURDER」のステッカーが。
そして、突如流れ出した爆音とともに客電が落ち、ライブはスタート。2台のMacを操作しながら、肩から下げたギターのようなノイズ発生装置をガリガリと掻きむしりながら、強烈な轟音を轟かせます。頭の先から爪先まで、ノイズの凄まじい音圧でビリビリと震え、息をするのも苦しくなってくるほど。その音のパワーなのか、少し肌寒かった会場内も徐々に熱気を帯びてゆき、熱さを感じるほどに。
客を威圧するように立ち回るJOJO、メーター振り切って狂い切るマゾと違って、氏のステージングは実にクール。時折、背中を向けて汗を拭いながら、終始冷静な表情で機材をコントロールしていました。
即興的にノイズを重ね、音色やループ、パターンを変えながら、破壊的な音圧は常時キープ。スピーカーの真正面で聴いている人が結構いましたが、耳、大丈夫なんでしょうか……。
1時間に及ぶノイズの嵐をもって、この日のショウは終了。何かに縛り付けられていた全身が解かれたような開放感を覚えながら、フラフラと会場を後にしました。
An Anthology of Noise & Electronic Music: Third A-Chronology, Vol. 3, 1952-2004 | |
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Masami (aka Merzbow) Akita Justin Bennett Michel Chion
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