渋さ知らズ at 伽奈泥庵 (Osaka)

今日は、伽奈泥庵(カナディアン)渋さ知らズを観に行きました。

渋さ知らズと言っても、伽奈泥庵というところは、設備の行き届いたいわゆるライヴハウスではなく、100人ぐらいしか入れない「ライヴもやってるカレーの美味しいお店」で、まさかバンド40人とかダンサーとか前衛舞踏とかエンヤトットとかおしゃもじ隊が収まるスペースがあるはずもなく、この日はオーケストラではなくオクテット(アルト×2、トランペット、テナー、ギター、チューバ、ベース、ドラムス)編成の、いわゆる「渋さチビズ」。オーケストラでは、あまりの人数と音数が多いので、フロアはただ頭の中が真っ白になるまで踊り続けるしかないわけですが、チビズはバンドもオーディエンスも人数制限し、結果、じっくり聴くというスタイルになります。要するに、スイングの時代からダンスミュージックとリスニングミュージックの間を行き来していたジャズの歴史を、一つのバンドで両方体現してしまったわけですね。んー、なんか凄い。気がする。

しかし、ライヴ本編は、「気がする」どころか、もう凄い凄い。次から次へと飛び出すアドリブの応酬。オーケストラでもステージ上では終始インプロビゼーションは行われていますが、間近で(それこそ手の届く距離で)見せつけられてしまうと、そのやり取りのひとつひとつに目も耳も奪われてしまいます。オーケストラの中では、実はこんな高度なやり取りが行われているんだな、と再認識。

しかも、メンバーが少ない分、機動力が増しており、かなり「やりたい放題」といった感じでした。片山広明のアドリブがいつも楽しい「P-Chan」でも、「おい誰かとめてくれよぅ」と言いながら、童謡やら鉄腕アトムやらを次から次へと吹きまくり。バンドはその都度音を重ねていき、すっかりマーチングバンドと化していました。もう楽しい楽しい。

オーケストラではあまり聴かれない「行方知れズ」や「大沼ブルース」なども披露しつつ、最後はやっぱり名曲中の名曲「本田工務店のテーマ」、そして爆裂疾走ナンバー「仙頭」でお開き。もう大満足。

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