ロイヤル・ハンチングス at 京都芸術センター (Kyoto)

この日は京都芸術センターロイヤル・ハンチングスを観に行ってきました。

この日のライブは、京都芸術センターの10周年企画ということで行われていた、「オープンキャンパス」という名のフリーイベントの一環で、館内ではさまざまなイベントが催されていたようです。僕は、家族とともに演奏会場となる講堂(ONJOが演ったところですね)へと一直線。

講堂には、展示されたグランドピアノと数台の長椅子が配置。後方に長テーブルを並べた喫茶コーナー、という、講堂の空間を生かしたシンプルな構成で、開け放った窓から初夏のさわやかな空気が入り込んでいました。

演奏は、主に今年リリースされたアルバムに収録されたものが中心でした。

クラリネットとコントラバスというたった二人の編成で音数も限られているものの、何の過不足も感じさせない、音の隙間にも音を感じるような風味豊かな演奏。二人の音の掛け合い(MCでも「漫才みたいなもの」と言ってましたが)が絶妙な緊張と心地良い緩和を生み出していました。我が子(0歳10ヶ月)も熱の入った演奏に身を乗り出して釘付けになっていました(後半は、心地良さに負けて爆睡してましたが)。

瀬戸信行のクラリネットが、CDで聴いた時に、フレイレフなど大編成での演奏で聴くことの出来る快活な演奏という側面だけではない、哀愁を含んだ深みのある演奏と録音の生々しさがとても印象的でしたが、生で聴くと、さらにそれだけではない、自然と心の奥に届いてくるような、明け透けな純粋さがあり、懐かしい、というのともまた違う、親しみ易さと言うと平易過ぎますが、そんな側面も感じました。

広々とした講堂の鮮やかなリバーブ感も、その一助となっていたことでしょう。高い天井と風通しの良い空間、そして初夏の少し汗ばむ陽気がいい演出になっていました。これ以上ないというような生音の気持ち良さは、演奏している本人たちも同様だったようで、終演後に瀬戸氏は「上手くなったような気がする」と講堂の音響を絶賛していました。

終演後、眠る娘を膝に抱えながらしばらく瀬戸氏と雑談していると、ちんどん通信社(アコーディオン、大太鼓、チンドン太鼓の三人編成)が演奏しながら講堂内へ。「蘇州夜曲」を奏でながら退場する頃には、娘も目覚めて見送っていました。

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