この日はシアターBRAVA!にPiper10周年記念公演第2弾「ベントラー・ベントラー・ベントラー」を観に行きました。
会場入りすると、ロビーの物販には、キーホルダーやらトレーディングカードやら、様々なグッズが販売されていて、横手ではDVDの販売と本公演のDVD予約受付。会場内に入ると、オレンジのアトムスーツのようなものを着た人が練り歩き(これがステージ上での大王の衣装でした)、ステージ上では、照明が不安定になる度にものが壊れたり勝手に電話が鳴りだしたりと、怪現象が頻発……と、開演前から気分を盛り上げてくれます。
そして開演。いつもの大王による導入、馬鹿家族の登場、そして次々に紛れ込む出演陣たち……と、おなじみの展開にお約束通りの勘違いの連鎖。
面白いし、上手い。しかし、少々予定調和過ぎて、物足りなさも。
「ひーはー」までは、どこまでがお約束、という範囲は観る側にはそれほど分からず、同じ展開があった後に「おんなじやんっ」と笑う、という楽しみ方でしたが、今回はステージセットから何から、「この後この人がこうなって……」という、吉本新喜劇的なワンパターンを楽しむ、という見せ方でありながら、前公演を観ていないと分からないような所も多く(実際、後ろで観ていたカップルは、みんなの笑っているところで笑えなかった、意味の分からないところが結構あった、と言っていました)、ちょっと「閉じた」芝居になってしまっていたかな、という気がしました。
驚くべきは、今回のゲストの鈴木蘭々。急遽降板した平山あやの代わりの抜擢ですが、短時間で仕上げたとは思えないほど彼女のキャラとして完成されており、過去のこのシリーズの中での女性ゲスト枠では最高の演技だったのではないでしょうか。上手いですねぇ、この人。そしてやはり美人。
もう一人のゲスト、松尾貴史も、大王にとってはBIZシリーズで勝手知ったる、と言ったところでしょう。パントマイムに手品に毒舌、と、キッチュの上手さ、面白さがしっかり活かされていました。
これでしばらくpiper本公演はまたお休みということになるんでしょうが、今度は人間風車やダブリン系のヘヴィな舞台をやってみてほしいですね。かなり新鮮だと思いますよ。
ひーはー | |
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Piper
よしもとアール・アンド・シー 2007-11-21 おすすめ平均 |