今日はシアター・ドラマシティに「小松政夫とイッセー尾形のびーめん生活スペシャル」を観に行きました。イッセー氏の舞台は、2000年に近鉄アート館(潰れたのかと思っていたんですが、小劇場的な使い方をされていないだけで、今はデパートらしいベタな催事をやっている模様)で一人芝居を見て以来、小松の親分さんは初見。
個人芸を極めたストイックな一人芝居に比べると、地盤となるボキャブラリーやテクニックでアドリブをぶつけ合う二人芝居は、さながらフリー・ジャズのセッション。
なんでも小器用にこなしてしまうイッセー氏が、テクニカルな部分でパワー負けしている小松氏に意地悪な球を投げ、それをうろたえながら不時着している様が、予想外の笑いを生み出していて(コント55号と同じ構造ですね)、一人で完結してしまわないことによって発生する「ライブ感」に溢れていました。
ただ少し気になったのは、コントの多くがかなりベタに陥ってしまっていたこと。ベタが悪い、ということではないですが、一人芝居での唯一無二の人物描写と完璧な間の取り方が、二人芝居では「〜みたい」と、他のコントグループの芝居を思い起こさせてしまうため、後半に向かうにつれ「もっとマニアックなところ攻めてくれよ」という気分になってしまいました。
さしずめ、表現を極めた一人芝居は「アート」、テクニックをぶつけ合う二人芝居は「スポーツ」といったところでしょうか。
また、一人芝居を観たくなってしまいました。
小松政夫×イッセー尾形のびーめん生活 | |
![]() |
小松政夫 イッセー尾形
イッセー尾形・ら株式会社 2007-05-10 |