この日はSTUDIO PARTITAで行われたイベント「SKATERS NITE 6」に行ってきました。
ハードコア、ヒップホップ、ダンスミュージック、レゲエとボーダレスに様々なバンドが出演していましたが、お客さんの目当ては偏っていたらしく、前半はフロア内よりも外の方が人が多いほどで、逆に外に出るのがおっくうで、前出演者を漏れなく観ました。
初見で面白いバンドもいろいろありましたが、特に印象に残ったのがSAWAGI。POLYSICSとcro-magnonを混ぜたような人力ダンスミュージックで、新鮮さや飛び抜けたインパクトは無かったですが、インストながらも退屈させない娯楽性とタイトな演奏はなかなかのものでした。
過去に観ていたバンドもどれも久々でしたが、圧巻だったのがKING BROTHERS。バンドの発するえげつないほどの熱量は変わらず、狂気のようなイカつさはある程度整理されつつもサウンドの鋭利さはやはり容赦なし。
特に素晴らしかったのが、マーヤの2丁拳銃のように両手にマイクを一本ずつ握ってのMC。
「お前ら今日は何を観に来たんやー!」
「お前ら全部観に来たんかー!」
「全部楽しむつもりやったらなー!」
「誰も傷つかへんねぇーんっ!」
最後の曲では客を煽りに煽ってフロアに飛び込み、客の上で仁王立ちし、
「俺今、神様みたーいっ!」
ロックンロールを心底信じてる狂ったロックンローラーの、涙が出るほど輝いている姿を目の当たりにし、爆笑し、絶叫しながら胸の奥からこみ上げてくるものがありました。
そして、本当に涙が出そうになったGOMA。事故の片鱗を全く感じさせない壮大かつ幽玄なサウンドをフロア中に響かせ、演奏終了後のMCで涙で声を詰まらせながら事故のこと、これからのことを力強く語っていました。
EGO-WRAPPIN’ & THE BiKiNi BaNDitSは、いつものGOSSIP OF JAXXとは違い、肩の力がやや抜けた、女性メンバーかつ小編成(ベース、ドラムス+サックス)での演奏。おなじみの曲が少なめなので、後半にキラーチューン畳み掛けといういつものパターンもなく(サイコアナルシスのみ)、オールディーズ風ナンバーの軽やかなムードも相まってリフレッシュされた雰囲気でした。
YOUR SONG IS GOODもしばらく追いかけてなかったですが、観ていない間に何度も変化を遂げた形跡があちらこちらに見え隠れしていました。ただ、その形跡がパッチワークのように貼り重ねられたような感じでした。もしかするとこのあとどこかに収斂される前段階だったのかもしれませんが、この日の演奏だけを聴いた限りでは、色んな要素をつぎはぎして、ユアソンらしさでまとめ切れていないという印象が残りました。
この日のトリは、眠眠眠 a.k.a neco眠る。ドラムスの正式メンバーがまだ決まっていないこのバンドに、ゲストとして栗原ペダル、砂十島NANI、和田シンジを迎えての、この日だけのスペシャル編成。ツインドラムは、期待通り「ENGAWA DE DANCEHALL」のドラムブレイクで最大限に効果を発揮していましたが、全体的にはこの関西二大ドラマーにとっては役不足な感がありました。四つ打ちリズムの曲でのツインドラムの“ズレ”は、ポリリズムのバンドやブレイクビーツ系のリズムでないと拍がモロにズレてしまうんですね。まあでもお祭りですし、久々に生で聴いたneco眠るの曲はやっぱり楽しいし(フロア全体に広がる笑顔にもたまらないものがあった)、楽しかったですけどね。
MCで言っていた「来年にはアルバム作ってドラマー決めてライブする」という言葉を信じて待ってます。
I Believed The Future. | |
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GOMA&The Jungle Rhythm Section
ワンダーグラウンド・ミュージック 2011-09-14 |