この日は磔磔に、FLYING DUGONG BANDを観に行きました。
梅津和時、ドーナル・ラニー、近藤ヒロミの三人によるFLYING DUGONG BANDに、ゲストとして金子飛鳥が参加してのライブ。ドーナルのトラッド、金子、梅津のオリジナルと、メンバー各自のレパートリーを、それぞれのジャンルを極めた一流プレーヤーが演奏する、という贅沢なセッション。
様々な楽器をバリバリと吹きこなす梅津氏、歌とブズーキをたっぷり聴かせてくれたドーナル氏、僕の中ではバイオリン奏者のイメージしかなかったですが、素晴らしい歌声も堪能させてくれた金子氏と比べると、音も小さく、やや引っ込み気味だった近藤氏ですが、この日の白眉は、その近藤氏のムビラをフィーチュアした「DREAMING DUGONGS OF HENOKO」からのナンバー。モーダルでミニマル、そしてトランシーなリズムは、沖縄の海を描き出すように優しく穏やかで、まるで目の前に青い海が広がっていくような心地良さ。
それぞれのレパートリーでの競演も、勿論聴き応えがあり、他ではなかなか聴けないセッションだったんですが、「上手い人と上手い人が一緒に演奏すると、すごく上手い」という足し算的な演奏ではなく、この編成でなければ鳴らない、オリジナルで力強い音が、そこにはありました。
やはり音楽というのは、こういう得体の知れない化学反応があるから面白いんですよね。終演後、物販でCDも買いましたが、金子氏の参加によるものなのか、CDで聴くよりもライブの方が100倍良かったです。
チェンジング・トレインズ [紙ジャケット仕様] | |
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モザイク mozaik Andy Irvine、Donal Lunny、Planxty
3d system(DDD)(M) 2008-03-04 |