ユニコーン at 神戸国際会館こくさいホール (Hyogo)

この日は神戸国際会館こくさいホールユニコーンを観に行きました。

unicorn.jpg

グッズ先行販売に並ぶために、会場には15時に到着。既に凄まじい長蛇の列ができており、結局1時間半近く待つことに。パンフ、タンブラー、ベビースターを買いました。

その後、三宮の中古盤屋をうろうろして時間をつぶし、改めて開場へ。ここでもまた大行列に並んでの入場。

会場内に入ると、ステージを覆う、ユニコーンのマークとイラストが書かれた真っ赤な垂れ幕。その上には電光掲示板のようにお客さんがケータイで送ったメッセージが表示されていて、「テッシーがブログを更新しました」の文字にみんなで笑ったり、「今の時点でもうイッちゃったという人、拍手」の文字に会場中が拍手を送ったりと、客席に不思議な一体感を作り出していました。ユニコーンらしくもあり画期的でもあり、なかなか見事なアイデアです。

開場から開演までが30分しかないため、開演時間になってギリギリ到着するような慌ただしい感じの中、5〜10分ほど押して開演。

垂れ幕の向こうから響き始める、「ひまわり」。ドラムとベースが壮大なリズムを刻み始めると同時に幕が下り、セーラーマン姿(しかも腕にはペンで描いたようなイカリマーク)5人の姿が聴衆の前に現れます。あまり飾り気のない、シンプルなステージ。続いて「スカイハイ」に流れ、その後間髪入れずに始まった「おかしな2人」で一気にテンションを上げたかと思うと、ステージバックに短冊型に映し出された5人の映像。もう発狂寸前のような興奮に襲われました。たぶん、この瞬間の感動は一生忘れないと思います。

その後、MCに入ると一転してまったりムードになり、パイプをくわえてポパイの真似をしたり、「毎回、最初の3曲で全てを出し切ります。おつかれさまでした」「もう4、50なんで……後はダラダラと……今みたいなことはもう無いですから」「手を抜いてやろうと……間違えた。力を抜いてやります」と中年無気力アピール。

その後は宣言通り、力みの無い、ユルい進行でしたが、パフォーマンス自体は勿論熱く、演出面では往年の遊び心がたっぷり。

「ロック幸せ」では、川西がゲームキャラになりきって、民生が動きにサンプラーで音を乗せ、マリオのテーマ曲が流れる中、EBIの弾き出すベースラインから、「君達は天使」のイントロが始まり、EBIが歌い始めるかと思うと、唐突に「ロック幸せ」に戻る、というニクいくすぐり。

「PTA〜光のネットワーク〜」では、ポニョのぬいぐるみを振りながらカメラ目線で歌う阿部の顔がスクリーンに映されたり、マイクに向かって歌ってるのにインカム着けてたり、何と間奏で川西・エビがヒップホッパーな格好に扮してラップを披露し、最後にはその二人を阿部がライトセーバーのオモチャで斬り、そして自分も斬り、そのライトセーバーを拾おうと触ると「ビビビビ」というサンプリング音を民生が鳴らして阿部が痺れる、という寸劇まで。

「WAO!」のライトハンドのパートでは、スクリーンに映し出されるテッシーの手元とともに、電光掲示板部分に「GO! TESSY GO!」の文字が流れ、ソロの時には「SOLO! SOLO!」と流れていて、見事な活躍ぶりでした。「PTA」でも「みんな歌って」という合図とともに歌詞が表示されたり、「キミトデカケタ」のサビで、キノコの絵の下に「川西」と書かれたマークがずらっと並んだりと、演出効果も非常に高く、この日のお祭り気分を盛り上げる絶妙な演出だったと思います。

アンコールでは「プロポーズ大作戦」のテーマに乗せて、全員横山やすしのコスプレで登場。「人生は上々だ」で阿部ショウ全開の歌いまくりの喋りまくり。「走りつーーーー」で一旦切って喋りに入るのも昔のままでしたが、所属事務所「CSA」が「SMA」に改名されたところは昔のままでないところで、歌詞を「SMA」の住所に変えての演奏も。この時も、阿部が画面にSMAの住所を表示しようとすると、何故か神戸の風景にテッシーがものすごい顔でおにぎりをほおばっている顔を合成した馬鹿写真が映ってしまう、という遊びや、メンバーをいじったりしているうちに、「人生は上々だ」に戻った頃には30分ぐらい経っていました。

最後の「すばらしい日々」で感動的なフィナーレを迎えると、時計は22:40。きっと休んだり喋ったりした時間を除けば2時間ぐらいに収まったんでしょうが、それじゃちょっとねぇ……というこの感覚は、80年代のバンドの特性なのか、聖飢魔IIのミサを彷彿とさせるものがありました。

この日が僕にとっては初の「生ユニコーン」でしたが、16年間のブランクが、「感じさせない」のではなく「違和感が全くない」という感じで、「シャンブル」のメイキングで川西が言っていた「ビデオの停止ボタンを押していて、再生ボタンを押した感じ」が最も言い得ていると思うんですが、気負いも無く、無駄な感傷もなく、「アルバムが出たのでツアーやってます」というだけ、それが16年振りだっただけ(解散してなかったとしても、16年も空いてたらもう少し感傷的なんじゃないかと思いますが)。そんな自然さが、「シャンブル」を名作たらしめているんでしょうし、この日のライブも「特別な一夜」ではなく、あのユニコーンの、たのしいライブが久々に帰ってきましたよ。また逢いましょう、という、いい意味で脱力した、とてもポジティブで、次の展開が楽しみな「現役バンド」としてのステージングにつながっていたんでしょう。

本当に楽しい一日でした。さて、フェスとか、どうするんでしょうかね……。

セットリスト:
ひまわり
スカイハイ
おかしな2人
ボルボレロ
ペケペケ
素浪人ファーストアウト
オッサンマーチ
キミトデカケタ
ロック幸せ(途中、スーパーマリオのテーマ〜一瞬「君達は天使」)
AUTUMN LEAVES
デーゲーム
最後の日
PTA〜光のネットワーク〜
WAO!
BLACKTIGER
R&R IS NO DEAD
サラウンド
大迷惑
ヒゲとボイン
車も電話もないけれど
HELLO

〜アンコール〜

人生は上々だ〜SMA〜人生は上々だ

〜アンコール〜

すばらしい日々

【Blu-spec CD】I LOVE UNICORN~FAN BEST~(初回生産限定盤)(DVD付)
【Blu-spec CD】I LOVE UNICORN~FAN BEST~(初回生産限定盤)(DVD付) ユニコーン

SE(SME)(M) 2009-03-18
売り上げランキング : 39

おすすめ平均 star
star次世代の音質。
star早すぎるピリオド
star再結成後のファン向き?

Amazonで詳しく見る by G-Tools

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください