今日は、舞鶴市総合文化会館に井上陽水を観に行きました。舞鶴市総合文化会館は、自宅から片道約3時間。乗り継いで乗り継いで、ついには1時間に1本しか電車がない田舎に突入していくわけですが、おかげで「あれやらなきゃこれやらなきゃ」といった切迫感から解放され、のどかな風景を見ながらフリップ&イーノの新作を聴いたり、本を読んだりウトウトしてみたり、それなりに楽しい小旅行になりました(電車賃で往復4,000円超えたのには少々参りましたが)。
そこまでして観に行った井上陽水。正直「前回のツアーと同じような感じだろうな、新作も出してないし」と思っていたんですが、冒頭からアコギ弾き語りでスタートし、嬉しいサプライズ。
相変わらず浮世離れしたムードを漂わせていましたが、ギター一本になるとそれが更に際立っていて、「動じない・焦らない・押し付けない」。歌の出だしで間違えても「もう、沢山曲を作ってきましたから」と、あの声で言われた瞬間に、ひれ伏してしまいます。MCの途中でペットボトルに手を伸ばして、数秒間静かになっても、それすら見事にサマになってしまう、という……もう、駄目ですね、客観的に書けません。
「いっそセレナーデ」「ジェラシー」「氷の世界」などなど、溢れんばかりの数々の名曲を惜しげもなく、あの魅惑的な声で披露して、さらりとステージを去る。アンコールもさらりと登場。ラストは「渚にまつわるエトセトラ」〜「夢の中へ」で盛り上げるだけ盛り上げて、「結詞」……感無量です。
やっぱり別格ですね、この人は。
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GOLDEN BEST 井上陽水 平井夏美 星勝 フォーライフミュージックエンタテインメント 1999-07-28 |