第16回 米朝一門会 at サンケイホール

今日は、サンケイホールで行なわれた米朝一門会に行ってきました。当日まで知らなかったんですが、サンケイホールはこの日を最後に一端休館し、2008年のリニューアルオープンに向けて解体工事に入るとのこと。米朝一門の面々がそれぞれお馴染みの演目を危なげなく(厳密には、米朝師匠は結構危なげな感じでしたが)披露し、最後は二代目高橋竹山や佐渡裕といったサンケイホールとゆかりの深い方々によるトークショーが行なわれました。

サンケイホールがオープンしたのは、なんと53年も前。僕も何度か寄席を観に(というか、普段から演芸を観るために熱心に通う、ということをしていたわけではなかったので、たまに観に行くときは、必ずと言っていいほどサンケイホールでした)訪れていましたが、古びた雰囲気が全くしなかったので、そんな歴史的な劇場だったとは思いもしませんでした。トークショー前に桂小米朝氏(生で初めて落語を観ましたが、こんなにお父さんそっくりにやる人だったのですね。良い悪い/上手下手は別として。親子やなぁ、という感じ)が言っていたんですが、サンケイホールが一枚扉(大きな劇場のほとんどは、防音のため、ロビーと劇場の間は、扉を開けるとややスペースがあって、もう一枚扉が用意されていますが、サンケイホールは扉を開けるとすぐに列最後尾の座席が目に入りました)なのは、時代背景もあるんだそうですが、二枚扉にしようとしたところ、故・朝比奈隆(サンケイホールのこけら落とし公演は、彼が音楽監督を務めた後に大阪フィルハーモニー交響楽団となる関西交響楽団だったそうです)が「そんなことしたら、客席が狭くなって、入れるお客さんが減るからあかん」と反対した、なんていうエピソードもあるんだそうです。
なんか、いい話ですよね。

収容人数1400人を誇る歴史的劇場は、取り壊された後、800人規模の劇場として生まれ変わるんだそうですが……。

あ、そうそう、舞台の緞帳、中入りの時に降りてくる方には、右下に「Technics」のロゴが。今まで意識してみたことは無かったんですが、WIRE明けで見ると、思わず時代の変遷を感じてしまいます。

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