黄金の館 No.11 吉田省念ワンマンショー at 拾得 (Kyoto)

この日は拾得に、吉田省念のワンマンを観に行きました。

拾得の玄関

盟友・植田良太、そして最近演奏を共にしているチェロ奏者の四家卯大、さらにアイリッシュフィドル奏者・さいとうともこを数曲ゲストに迎えてのバンド編成。

ここ最近の、ゆったりした落ち着きのある曲調のものが中心でしたが、より熟成された味わい深さが感じられ、拾得でのマンスリーライブを続け、京都以外でも編成を変えながら頻繁に演奏してきた成果が、歌の厚みに繋がっているように思いました。

四家氏のチェロは、クラシック畑でキャリアをスタートしていることもあってか、丁寧で滑らかな音。植田氏のコントラバスは弾むようなピチカート。さいとう氏のフィドルは雑味を含んだ軽妙なボウイング……と、西洋の弦楽器が並びながらもそれぞれカラーが違い、楽曲もそれに伴ってアレンジが調整されているようでしたが、どうしてもギター+歌の添え物のような感じがしてしまい、それぞれの味や面白さはあまり出ていない感じがしました。歌を前面に押し出したPAもその傾向を強めていたように思います。

ただ、終始その編成で演奏しているわけでもなく、インストもあれば、省念氏がチェロに持ち替えて特殊な室内楽のようになる曲もあり、楽曲の多彩さも相俟って最後まで聴き手を惹き付ける力はさすが。過去のレパートリーに加え、最近のナンバーも含めると、たっぷりワンマンで歌っても相当数こぼれてしまうほどになってしまっているので、そろそろ腰を据えての音源制作を期待したいところ。

この日は拾得の野菜ピラフ(玄米)を食べましたが、あまりの美味しさにびっくり。お客さんも馴染みや知人が多かったのか、ステージに向かって茶々を入れたり野次を飛ばしたり、メンバーも楽しそうに受け答えしたりと、お店の雰囲気の良さと全体のリラックス加減が絶妙で、とても居心地の良い空気が生まれていました。省念氏のパフォーマンスも、久々に観た去年と比べると随分肩の力が抜けたように見え、伸び伸びしたホームグラウンド感が出ていて大変楽しそうでした。僕が好きだった三日月スープの片鱗は、ラストの“リラックス”での大奮闘以外にはあまり見られなくなりましたが、くるり後の再スタートの地盤は今やすっかり安定し、彼独特の滋味深い世界を充実し始めているという雰囲気。

この人、これからますます面白くなっていきそうです。

テレビ放送50周年テレビまんがレコードの殿堂=コロムビア・マスターによる 昭和キッズTVシングルス Vol.9(1973-1974:ゲッターロボ/とべとべパンポロリン)
テレビ放送50周年テレビまんがレコードの殿堂=コロムビア・マスターによる 昭和キッズTVシングルス Vol.9(1973-1974:ゲッターロボ/とべとべパンポロリン) テレビ主題歌 石毛恭子 宮脇康之 金森勢 山田美也子 松本和子 秀夕木 伊集加代子 大杉久美子 コロムビアゆりかご会 中山千夏

日本コロムビア 2003-05-21
売り上げランキング : 443382

Amazonで詳しく見る by G-Tools

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください