忌野清志郎 at 京都会館第一ホール (Kyoto)

今日は京都会館第一ホールに忌野清志郎を観に行きました。フェスでは何度か観ていた清志郎も、ワンマンは初。

この日は記念すべき「完全復活祭」の最終日。チケットはもちろんソールドアウト。会館前にたむろするダフ屋をくぐり抜けて、開場前のグッズ先行へ。頼まれもののTシャツやタオル、それとパンフレットを購入。開場まで、近くの公園でCHABOとの対談を読みながら過ごしました。

そして、開場の17時30分。以外と客層が若いのは、エバーグリーンな名曲たちと、テレビ露出のおかげでしょうか。

会場内は、清志郎復活を一目見ようと、熱烈なファンの熱気で、開演前からかなりの活性の高さ。場内アナウンスが終わると、客電の落ちる前から手拍子と清志郎コールが飛び交います。

客電が落ち、大歓声の中現れたのは、前説のために京都まで来た、病気療養中の筑紫哲也。この人、週刊金曜日ではたまにコラム書いてますが、まだテレビには全く出てないんでしょうか。

「今日はこんなところです」のお馴染みの台詞で前説を終えると、ステージ上のスクリーンに映し出される、丸坊主の老人の写真。桂歌丸かと思ってよく見ると、なんと闘病中の清志郎。病気に打ち勝ち、頭髪が徐々に伸びてきて、見慣れたツンツン頭に戻っていくまでの写真を繋いだスライドショーは、まるで人生を逆回転させているかのような不思議な感覚に襲われました。年老いたものが若返るような……それは正に「復活」の過程でした。

ステージ上に揃った、お馴染みのNICE MIDDLE & NEW BLUE DAY HONESの面々＋新井田耕三。そして、MCの呼び込みの後、これまたお馴染みの執事を従えて、復活・忌野清志郎が、ついに京都のステージに登場。息を吹き返した勢いで飛び上がったかのように、「JUMP」を熱唱します。

正に完全復活。

2年のブランクが喉頭癌との闘病によるものだったとは思えない健在ぶりでした。

ステージ上を所狭しと歩き回り、歌声は休養前と何の遜色もないパワフルさ。誰もが聴き間違えようの無い、「あの声」です。

「3と3の倍数の時、京都人になる」とナベアツネタで笑いを誘った後、「よォーこそ」で清志郎のメンバー紹介に合わせてCHABOが登場すると、お祭りムードはさらにヒートアップ。CHABOの歌う「チャンスは今夜」の後半には、ステージにわらわらと女性たちが上がってきて、そのうちの一人が清志郎にくっつくと、清志郎が「大竹しのぶです」というような、何気ないサプライズもあったり。

途中、CHABOのソロタイム（古井戸時代の「コーヒーサイフォン」）を挟んで「GOD」、「激しい雨」といった近作と「スロ－バラード」「ドカドカうるさいR&Rバンド 」というRC時代の名曲を織り交ぜながら、本編ラストは、「愛しあってるかい」の呼びかけと、マント＆布団パフォーマンス（僕の席からはよく見えませんでしたが、最前の女性を一緒に布団に入れてたらしいですね）。まるで闘病生活など無かったかのように、空白期間をすっ飛ばして、何も変わること無くステージ上で歌い、暴れ、マントを翻す清志郎。最高過ぎ。

アンコールでは、「い・け・な・い ルージュマジック」とともに、ステージ後方から会場内をもみくちゃにされながら練り歩き、選曲とともにサプライズな演出に大興奮。

「トランジスタラジオ」「雨あがりの夜空に」と、名曲中の名曲でこれ以上無い盛り上がりを見せて、アンコールは終了。

2度目のアンコールでは、何故かテレビクルーと共に登場。なんでも間寛平がサハラ砂漠を走るドキュメンタリーを作っているそうで、「連れ」である清志郎が応援メッセージを送るという企画だそうで、ただメッセージを送るだけじゃつまらない、と、この復活祭のオーディエンスと一緒にメッセージを送ろうと考えたとのこと。みんなでカメラに向かって「アメマーっ」と叫びました。

その後、清志郎の弾き語りによる「LIKE A DREAM」で、感動のグランド・フィナーレ。バンドメンバーによる花束贈呈の時、CHABOが涙を拭うような仕草をしていたのは、マジなのかどうなのか……。

いずれにしても、サプライズがたっぷり詰まった、とにかく最高な、素晴らしいロックンロールショーでした。

ステージは、約3時間。普通のバンドとしてもかなり長い時間ですが（観ている方は、2時間ぐらいにしか感じませんでしたが）、特にこの日の演者は、昨年まで病気療養中だった人です。「完全復活」とは言うものの、癌となればやはり再発が心配。

ステージ上で歌って踊って笑い続けることで、癌細胞を根こそぎ撃退してくれていることを願って止みません。

以下、セットリスト
筑紫哲也MC〜オープニングムービー〜JUMP
ROCK ME BABY
NIGHT AND DAY
ダンスミュージック☆あいつ
デイドリームビリーバー
世界のナベアツネタ〜よォーこそ（CHABO登場）
君が僕を知ってる
チャンスは今夜
モーニングコール
エンジェル
毎日がブランニューデイ
コーヒーサイフォン
GOD
スローバラード
激しい雨
ドカドカうるさいR&Rバンド
キモちE
Baby何もかも
（アンコール）
いけないルージュマジック（客席右手から執事を従え登場）
トランジスタラジオ
雨あがりの夜空に
（アンコール２）
寛平ちゃんメッセージ録り〜LIKE A DREAM
花束贈呈〜エンディング

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