大阪フィルハーモニー交響楽団 at フェスティバルホ―ル (Osaka)

この日はフェスティバルホ―ルで行われた大阪フィルハーモニー交響楽団第500回定期演奏会を観に行ってきました。

osakaphil_500th

仕事帰りに当日券で観に行ったので、座席は1階の最前列の両端と3階の最前列辺りしか空いていなかったので、3階へ。プレトークには間に合わず。

フェスの3階は初めてでしたが、最前列だと眼前の手すりが若干視界を遮ることが分かりました。それで最前列だけ空いてたのか……。

この日の1曲目、ルイス・バカロフ「ミサ・タンゴ」。全く存じ上げなかったんですが、特に映画音楽で名の通った方なんですね。楽曲は、その名の通りキリスト教におけるミサの形式とタンゴのスタイルを融合した何とも不思議な代物。ミサの歌詞をシンプルに削ぎ落とし、より普遍的な内容にしているということですが、合唱と独唱が折り重なる構成は古来のミサそのもの。しかしそこにバンドネオンが絡み、あの独特の枯れたサウンドが響くとタンゴそのもの……という、奇怪というべきか呪術的というべきか、まるで何かに化かされたようなある種のポリフォニーを感じさせる音楽でした。

3階から聴くフェスの音は、さすがに高解像度で全身を音に包まれるような至福の快楽は味わえませんでしたが、遥か遠くという視覚的な印象以上に全ての音が届いてきました。また、各演奏家が俯瞰で見られるので、特に後方のホルンなどの奏者の動きまで音と連動して見ることが出来、これはこれでまた別の面白さがあるな、という感じでした(それにしても1階席での音響の素晴らしさとは比較にならない面白さですが)。

後半は、ベートーヴェンの第3番「英雄」。3階から聴いていると客観的に聴こえ過ぎて、ややこちらの集中力が空間に奪われる嫌いがありましたが、それにしても大人しい、良く言えば、安定感のある正攻法の演奏でした。僕はもうちょっと刺激が欲しかったです。

演奏中も踊り出さんばかりのご機嫌な指揮ぶり、終演後の拍手の中でもソプラノの女性に頬へのキスをせがんだり、チャーミングな素振りで観客を楽しませていた井上道義。最後にマイクを持ってのリップサービスもなかなか。

色々思うところもありましたが、客席には第1回の定期演奏会(1960年)に来られた方も、10代の若者も来ていて、座席もほぼ満席と、結果的には、500回の節目にふさわしい良い印象の残る演奏会ではありました。今度はもう少し良い席で観たいです(当日だと難しいな……)。

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