birdFriend 企画展 「BとFとMIX」クロージングパーティ at Pulp (Osaka)

この日はPulpで行われていたbirdFriend企画展「BとFとMIX」の、クロージングパーティに行って来ました。

「BとFとMIX」展クロージングパーティ

「BとFとMIX」展は、日野浩志郎によるカセットテープのレーベル・birdFriendによる音楽と絵画、写真をミックスした個展。カセットテープ作品から滲み出る、音楽に対する無邪気なピュアネスだけでなく、グラフィックセンスの秀逸さや遊び心が立体的に堪能できるスペースとなっていました。

正面ガラス張りでコンパクトな、オーソドックスなスタイルのギャラリーの壁面に、Buffalomckeeの絵が飾っていましたが、鳥をテーマにしながらも画材もタッチもバラバラながら魅力的なオーラ漂う作品が並び、同レーベルからリリースされている作品群から感じられる「ハードコアなのにどことなくユーモラスで可愛い」感じが見事に表現されていました。それに混じるように架けられた写真作品は、和田晋侍と女装した日野氏が並んで写っているもので、スタジオなどで撮られたものではなく、路上でコンパクトカメラで撮ったような生っぽいもの。微妙な場末感と日野氏の違和感の無い女装(別に日野氏は小柄でも細身でもないんですが、隣にいるのが和田氏なので)は強烈なインパクトがありました。

ギャラリーの前ではドリンク販売と共にたこ焼きも焼いていて、お客さんは黒いオパールによる異国のダンス・ミュージックのDJを聴きながら、中でも外でも自由に楽しんでいるという状態。会場からは当然音は筒抜けで、周辺にはお店も住宅もあるので控えめな音量で鳴らしていました。

30分ほどして、YPYのライブがスタート。日野氏のソロでの演奏を聴くのはこの日が初めて(実は試聴会の時にライブもやってもらおうかと思ってたんですが準備が間に合いませんでした。次回、goatの2ndリリースの際にも試聴会をお願いしたいと思っているので、その時には、と考えています)。2台のカセットMTRをミックスしてそこにエフェクトをかけた、アナログにうねったストレンジ・ダンスミュージック。ダンボールにいっぱい入ったマスターのカセットを切り換えながらの演奏は、マスターごとにテクノ的な四つ打ちになったりミニマルになったり四方八方に飛び交いながらも、一定の質感を保って心地良いビートを生み出していました。

30分程度の演奏の後、DJを挟んで和田晋侍の登場。ギャラリー中央に組まれていたドラムセットは、デカいアンプが縦置きされていたりフロアタムにコンタクトマイクが貼ってあったりバスドラのヘッドにスピーカーが埋め込まれていたりと、見るからに爆音仕様。それを、お客さんが至近距離で取り囲む形で演奏がスタート。

先に書いたように、「音は筒抜けで、周辺にはお店も住宅もある」状況で、和田氏がスネアを一発叩くと、鼓膜が引きつるような打撃音。鼓膜だけでなく顔も引きつらせている日野氏を横目に、フロアタムのコンタクトマイクを指で直接叩きながらビートを作っていく和田氏。そこへ切り込むようにスティックで叩くと、ただでさえ大きなアタック音がアンプリファイされて耳を聾するディストーションサウンドが轟きます。徐々にヒートアップしてゆき、ハイハットにスティックが及ぶと、まるでハイハットが鋼鉄になったかのような異様に太く硬い金属音。それを異様なスピードで叩きまくるクレイジーなビートに笑ってしまうほど興奮しましたが、眼前では冷や汗が止まらない日野氏の固まった笑顔。

一旦ブレイクするも、「店長の顔が直視できない」と言いつつ容赦なく轟音を繰り出す和田氏。重金属の如き破壊音を至近距離で体感し、お客さんも大盛り上がり。「アンプのツマミ、勝手に触ってくれていいから。(ボリュームを)上げる方に」とますます煽りながら、ラストは完全にメーターを振り切った爆音ブラストビートを瞬間芸のように炸裂させて終了。(外的な要因も含めた)エクストリームな要素を凝縮したような約20分間は、無責任に盛り上がる拍手喝采と緊張感に固まった身体が弛緩する安堵のため息が入り交じった異様な、そして、お客さんも関係者もない交ぜにした共犯関係を生み出した奇跡のような瞬間でした。このドラムソロの舞台裏についてはこちらを参照。

その後の栗原ペダルによる四つ打ちDJで踊りながらゆっくりと興奮を落ち着けてから、帰路へ。

「birdFriend」という名前に違わないフレンドリーな空間と、その中で生み出されるオルタナティブなサウンド、そして常軌を逸した「大騒ぎ」。あらかじめ約束されたものなど何も無いけど、birdFriendというレーベル、そして日野浩志郎という存在出なければ発生し得ない磁場によって引き寄せられた、あらかじめ用意することなど出来ない特別な場所と時間が生まれていました。

NEW GAMES
NEW GAMES goatHeadz 2013-07-16
売り上げランキング : 21285Amazonで詳しく見る

by G-Tools

Pocket

Leave a Reply

XHTML: You can use these tags: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>