TEKNOISE GATHERING at Namba BEARS (Osaka)

この日はNamba BEARSで行われた「TEKNOISE GATHERING」に行って来ました。

開演時間数分前に会場入りしましたが、平日のノイズイベントだからか、そもそも内容が想像つきにくいからか、お客さんは結構少なめ。20人程度だったでしょうか。

オープニングは、「石井モタコユニット」名義での、石井モタコと中林キララのノイズデュオ。赤いベースボールキャップとユニフォームのモタコ氏とマゾンナ風の黒ずくめのジャケット・パンツ・サングラス姿のキララ氏、というコントラストはペンペンズの延長線上ですが、演奏は全くの別物でした。キララ氏は卓上に並べられた数台のエフェクターを操作してノイズを出し、モタコ氏は喉元にコンタクトマイクを付け、ギターアンプに繋いだルーパー(多分これ)で歪ませたりループさせたりリズムトラック鳴らしたりと加工してのパフォーマンス。

最初は結構神妙な雰囲気でドローンノイズを奏でていましたが、途中からモタコ氏はボディアクションも伴い、断続的に絶叫するたびに発生するノイズに合わせて演奏はアクティブに展開し、キララ氏もセクシーにジャケットをはだけるアクションで視覚的にも活性化していきます。

最後にはノイズで歪まされた声で歌っていたモタコ氏でしたが、音が潰れて何を歌っているのか判らなかったものの、元々歪み成分の多い歌声なので、意外に違和感がありませんでした。

続いては、ROVOのベーシスト・原田仁によるHearts&Minds。KAOSSILATORとマイクのみを使った演奏でしたが、KAOSSILATORでリズムトラックをライブで操作しながらの“声”の力が壮絶。ホ―ミーのような唸り声、悲鳴のような絶叫、そして空気を猛烈に吸い込んで発生する引きつったようなバキュームノイズ……と、素のマイクで出しているとは思えない強烈なボイスパフォーマンスでした。ROVO以外ではディジュリドゥ奏者としてアメリカを回った経験もあるとのことで、ROVOでしか知らなかった僕にはかなりの衝撃でした。

そしてこの日のラストは山本精一砂十島NANIによるTEKNOISE-PLAN12。生ドラムのセットにエフェクターを10個くらい繋いだギター、というシンプルなセットから、出てくる音はなんとなく想像がつくというもの。演奏前のセッティングで山本氏がエフェクターを操作してアンプから終始ノイズが流れるように設定してから一旦ハケた後、間もなく二人でステージに現れて演奏を開始。NANI氏のドラムは眠眠眠 a.k.a neco眠る以来でしたが、その前に観たのはAUTORA、さらに遡るとDRUMANDARA TOKYO……と、思えば彼の関西屈指のドラミングを思う存分聴くのはかなり久々。歪みに歪んだ音でギターをかき鳴らすその後ろで、ノイズの嵐を突き破り、容赦なく叩きまくるハイテンションなドラムフィルはパワーもグルーヴ感も申し分無しで、演奏開始5分ほどでドラムスティックが1本折れるほど。先日観た、こちらも関西オルタナ界を代表するドラマーである和田シンジとNANI氏のを比べると、どちらもパワープレイヤーでありながら、前者が揺らぎを含むのに比べ、後者はよりジャストに硬質な音の塊をぶつけるような、平たく言うと“ロック的なドラミング”という感じでしょうか。

ともあれ、想い出波止場を始めとして、共演経験も多い山本氏との相性もよく、互いの音がぶつかり合うのではなく、ぴったりと噛み合うことで破壊力を増幅するようなパフォーマンスは、前述した「出てくる音はなんとなく想像がつく」セットでありながら、その音は想像以上に熱く、鋭く、ハードで攻撃的なものでした。

後半に進むに従って、ノイズに塗れていた山本氏のギターは徐々に標準的なギターの歪み具合に調整されていきますが、それに伴ってピッキングのスピードは加速し、弦が切れるほどヒートアップ。NANI氏もアクセル全開でそれに応酬します。さらに原田氏がマイクパフォーマンスで参加してさらに激しさを増し、興奮がピークに達したところで終了。30分という短いセットなのでもうちょっと観たかったですが、アンコールはありませんでした。

タイトルからして、単なる爆音ノイズ一辺倒のイベントではなかろうということは薄々感じていましたが、ペンペンズ流のヒネりとユーモアの効いたモタコユニット、意外な才能に驚いたHearts&Minds、やはり型通りでも型破りにしてしまう凄まじい貫通力を見せつけてくれたTEKNOISE-PLAN12と、バリエーションも濃度も実に充実した一夜でありました。

LIGHTS
LIGHTS 山本精一

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