Sarry レコ発 幻世の万華鏡 at Namba BEARS (Osaka)

この日はこの日はNamba BEARSで行われたsarryのレコ発イベントに行ってきました。

トップバッターの山本精一は、連続バンドの時と同じお経の BGMを30分ほど流してから、爆音フィードバックノイズに乗せての10分程度のドラムソロ。耳をつんざく轟音に合わせて激しく打ち鳴らされる山本氏のドラミングは、迫力とエネルギーは感じつつも、彼の数々の音楽遍歴の中ではやや凡庸に感じてしまいました。

最初は無言でドラムセットに座り、最後もドラムスティックをその場で捨てるように放り、フロアに目もくれずに退場していたので、お客さんも拍手のタイミングを逸してしまい、終演直後にフロア後方で須原氏らと談笑していた山本氏は「みんな淡々と観てたね」。確かに……。

xanthipitaは「内省的なビョーク」といった感じの歌と声。控え目に、静かにオリジナリティを主張するその音楽は美しく、とても魅力的。「一曲だけ明るい曲やっていいですか」と笑いを誘って始めた「さくらさくら」も素晴らしいアレンジでした。最近は、本当にこの手の個性的なアコースティックスタイルの歌ものに弱いです。またゆっくり聴いてみたいです。

Agnus deiは、サンプリングミュージックとアンビエントとノイズをクロスさせたような電子音楽。イスラエルのパレスチナへの軍事攻撃に関する報道のサンプリングにエフェクトやドローンサウンド、ノイズを丁寧に重ねていき、緩やかに激しさを増しながら混濁した轟音ノイズの激流に達するというドラマティックな構成に、すっかり引き込まれました。

過去に神戸で観ていたんですが、ステージ上に照明代わりに置かれた二本のろうそくを見るまで、すっかり忘れていました……。

トリのsarryは、エフェクターとサンプラーを駆使して、ボーカルとベースの二人だけでアンビエントかつノイジーな、スケール感のある世界を表現。演奏も見事で、聴き応えもあり、neohachiを連想させる歌唱スタイルも面白いものの、何か決め手に欠ける感じでした。サンプラーを使ってリアルタイムで音を重ねていく演奏、というものに僕がうんざりし始めているというのもあるかも知れませんが。

Ψ
Ψ sarry

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