40周年を記念したツアーということでしたが、ステージの演出に少しだけアニバーサリー的な映像を使った点(開演時に流れた、これまでのアルバムジャケットをモザイク状に並べて「40」の文字を描くアニメーションと、アンコールでの登場前に流れた、過去の
PV、「皆さんお元気ですか」に代表される出演CM、インタビュー映像などをコラージュしたイメージ映像)と、女性コーラス(我那覇美奈、Rie fuと、無駄に豪華なメンバー)を引き連れている以外は特に変わったところもなく、良くも悪くもいつもどおりのステージでした。
ただ、これまでと比べると、弾き語りの割合が極端に少なくなり、そこが少し残念な反面、オリジナルに近いバンドアレンジで聴くことも出来、これが逆に新鮮でもあったり。
弾き語りだったのは、「帰れない二人」と「海へ来なさい」。「帰れない二人」では、当時忌野清志郎と曲作りをしたときのエピソード(陽水さんが色々アイデアを出して、清志郎氏が素直に聞いている、という感じだったそう)、「海へ来なさい」は、子供が生まれる前に書いた曲で、「子供が生まれてから作る曲だと月並みだから、生まれる前に書こう」と、昔福岡から父親の田舎の高知に遊びに連れて行ってもらったときの海の記憶とが合わさった曲、というバックグラウンドを話していました。この辺り、40周年っぽかったですね。
「リバーサイドホテル」や「少年時代」など、お約束のナンバーも多く、「ドレミのため息」「クレイジーラブ」といったイレギュラーな曲が聴ける真ん中辺り(「ドレミのため息」の前に「誰も知らない曲もいっぱいあって……」と話しながら、触りだけ歌った「Pi Po Pa」もたまりませんでした)が一番美味しいなぁ、と思って後半まで聴いていると、最後の最後にメロウで素晴らしいアレンジの「いっそセレナーデ」が用意されていて、見事メロメロにされてしまいました。
40年もやってるとは言え、陽水さん、名曲多過ぎです。
〈セットリスト〉
Happy Birthday
青空、ひとりきり
闇夜の国から
娘がねじれる時
東へ西へ
帰れない二人
海へ来なさい
飾りじゃないのよ涙は
リバーサイドホテル
ジェラシー
自然に飾られて
ドレミのため息
クレイジーラブ
限りない欲望
氷の世界
最後のニュース
少年時代
〜アンコール〜
LOVE RAINBOW
夢の中へ
渚にまつわるエトセトラ
いっそセレナーデ
井上陽水 FILE FROM 1969 | |
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