SAKEROCK at CLUB QUATTRO (Aichi)

この日は名古屋クラブ・クアトロSAKEROCKを観に行きました。

名古屋のクアトロは初めて入りましたが、心斎橋と違い、ステージも高めで、フロアを前後に分断する柵も無ければ、視界を遮る柱も無い、空調の効いた広々快適なスペースでした。ただ、障害物がない分、反響のあるライブな音響だったのは、好みの分かれるところでしょうか。

この日は、オープニング・アクトにグッドラックヘイワが登場。初見でしたが、元SAKEROCKで、未だに作品への参加率の高い野村卓史氏のキーボードと、SAKEROCKの個性の一端を担う伊藤大地氏のサウンド、という組み合わせでしかも「インスト」ですから、自ずと「SAKEROCKのアナザーサイド」のような音になっているわけですが、デュオという編成の自由さを活かしたストレンジなポップスは非常に楽しく、元来高いスキルを持つ二人ですから、「ChineseSkater」での、SAKEROCKバージョンを凌ぐ、激しくスピーディな演奏は圧巻でした。30分のショーケース的な持ち時間では、ちょっと物足りなかったですね。今度また観に行きたいです。

そしてSAKEROCKは、オープニングから野村氏を従え、ハイテンションな演奏を繰り広げ、磔磔の時よりもさらにハードなスタートダッシュで満場のフロアを盛り上げます。毎回、「ホニャララ」の後半のブレイク後は、野村氏のキーボードのリフの弾くスピードでBPMが決まるんですが、僕が聴いた中では過去最速、これ以上早く吹けない/弾けない/叩けないんじゃないかというような超高速の演奏で、あっという間に終了。伊藤氏のドラムスティックが猛スピードで暴れておりました。

後半には、この日と千秋楽の東京公演のみに参加、ということで、バイオリンに岡村美央氏、チェロにお馴染み徳澤青弦氏が登場。アルバム収録曲から、ストリングスが効果的に導入されていた「餞」「会社員」「老夫婦」「今の私」「におい」「灰空」を演奏。これまでストリングス無しで聴いていた時はどんな演奏だったのか思い出せないくらい、素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれました。

この日のMCは、これまで観てきた「ややグダグダな感じ」があまり無く、結構おもしろいトークが繰り広げられていました(ハマケンがパルコで行われていた「探偵ナイトスクープ展」に行きたがり、星野氏と観に行ったら、受付の人に写真撮影を求められた話、昔鶴舞ロックフェスティバルに出た時に、SAKEROCK登場時に3時間押してて、ハマケンがMCしてたら野次られた話、ハマケンが北海道へ向かうメンバーと別移動で熊本の有名なソープに行こうと鼻息荒く現地に入ったら、目当てのお店がJリーガー達に貸し切られていた話、ハマケンがレコーディング中に自分のノートパソコンを破壊し、MacBook Proに買い替えたら伊藤氏から「Proは映像作る人用だから意味ないよ」とバッサリ切られた話、喫茶マウンテンの話題から伊藤氏が「ハマケン、山と馬で何か面白い話してよ」と無茶振りし、「Old Old York」風ミニコントが始まり、今回のツアーで「Old Old York」を演らないのはハマケンにとってあのミニコントをやり続けることが過酷過ぎたから、という話、等々)。

本編は「灰空」で終了し、アンコールではかなり長めの「対決」でたっぷり笑わせてくれた「生活」。もう一回ぐらいアンコールあるかな……と思いきや、ここで客電が付き終了。

「電車」「エブリデイ・モーニン」「京都」などは演らず、ゲスト抜きのワンマンよりも短めのセットでしたが、中身の濃い、充実した一夜でした。

神戸、京都、名古屋と3公演参加した今回のツアーでしたが、楽曲をたっぷり聴けた神戸、最高に盛り上がった京都、贅沢な名古屋と、それぞれ違う形での「濃さ」を持ったステージで、改めてSAKEROCKのライブバンドとしてのポテンシャルの高さを思い知らされました。

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