P-HOUR presents『MUSICS』 at CLUB METRO (Kyoto)

この日は京都METROで行われたP-hourプロデュースによるイベント「MUSICS」に行ってきました。

会場に入ると、ステージからフロアにかけて、梅田哲也氏の作品が。

ステージ上の扇風機の頭部分を改造した機材の中で火花が発生し、それがアンプリファイされて、フロアに寝かせたフライパンのような機材からノイズが発生する(その横に転がっている電球の灯も明滅する)、というような感じ。

フロアに意味深に風船がぶら下げられていたものの、トラブルで風船には何も起こらない、という、妙にシュールなパフォーマンスに。終演後に、仕掛けが動作しなかったことを謝ってましたが、毎度、本人の中にしか正解がないような極端に個性的なパフォーマンスなので、本人が何も言わない限り「そういうものなんだろ」と納得せざるを得ないんですけどね。それだけに、いつも何が起こるか分からないので、予定調和なアクトとは一線を画したオリジナリティの塊のようなパフォーマンスで、今回もスリル満点、面白いステージでした。

秋田昌美氏は、出だしはドラムビートを混ぜながら、徐々にノイズ成分を増していき、後半は怒涛の爆音へ。やや短めだった気もしますが、全身を震わせる猛烈なノイズの嵐を、しっかり浴びました(耳栓してましたが)。

千住宗臣氏は、いつものトリガーを使ったドラムソロ。あえて特筆すべき点は無かったかな。もうちょっと、彼なりの新境地を見せてほしいところ。

大友良英氏は、「2台のギターと2台のアンプによるモジュレーション」のライブパフォーマンス。

氏を中心に、左右にアンプとテーブルに載ったギターをVの字形に配し、ギターのボリュームを上げると、暫くそのまま何も触れず放置。すると、ギターが自然にハウり始め、それが互いのギターのフィードバックと干渉者合い、徐々に音色を変えながら、音量を高めていきます。

中央でその音に聞き入るかのように座して動かない大友氏。やがて、弦に小さな金属のクリップをはさんだり、カポやスライドバーなどを乗せたりすることで音に変化をつけていきますが、これも「演奏」と言うよりも、二つのギターに大友氏が指示を送っていて、それぞれのギターがそれに対してインプロヴァイズしているかのようで、どちらかと言うと「指揮」という感じ。

後半には、その指揮も段々手荒になり始め、弦の上から拳を押し付けたり、カポを激しく擦り付けたり、遂にはギター同士を重ね、上から力を加えるなど、ややS&M的なハードさをも醸し出していました。

壮絶な爆音が極彩色にフロアを駆け巡る様は圧巻でしたが、余りの音圧と人口密度の高さによる酸素の薄さで、おとうた通信の中の人が倒れて担ぎ出されていた、ということを後でご本人から聞きました。

最後は、大友氏、千住氏、梅田氏の三人によるセッション。アブストラクトでミステリアスなドラムとギターの絡みに、微音で音を重ねる梅田氏。まるで70年代のマイルス・バンドのような音像、そして緊張感に包まれていました。千住氏も、彼の魅力が存分に発揮されていたし、大友氏のギターとの相性も抜群。組み合わせのレアさも含め、この日のハイライトと言える名演でした。

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