いいにおいのするsunsuiがドカドカする2DAYS at sunsui (Osaka)

この日は鰻谷 燦粋で行われた「いいにおいのするsunsuiがドカドカする2DAYS」に行ってきました。

最初のバンド・lastarmは、15分遅れぐらいで登場して、10分足らずの演奏で終了。sgt.的な音を目指しているようにも聞こえましたが、さすがに短過ぎてよく分からず。

2バンド目のfukuroもそれに近しい感じ。ただ、しっかりと展開もあり、音もシンプルな2ギター、ベース、ドラムスという編成ながら、確固とした世界観を表現できていたし、何よりも演奏が力強く、聞いているうちにどんどんと引き込まれました。

ISCREAM 7 SHOWERSは、いわゆるハードコア・パンク。というか、僕にはこの手の音にあまり差異を見出せないんですが、バンドの善し悪しよりも、この日の客層に上手くハマれなかったようで、途中の「いい声の優しいお兄さん」な感じのMC以外では、フロアとの距離感が縮まらないままでした。

続いてのkowloonは、この日一番の収穫。キーボード、ベース、ドラムのトリオ(界のメンバーだったんですね。知りませんでした)で、それぞれの演奏技術が非常に高い上に、アンサンブルとしての相性が良く、ひとつひとつの音が強い。ジャム・バンド的ファンクをd.v.d.のような音で演奏した感じ、と言えばいいんでしょうか。インテリジェンスなリズムとバネのある肉体的なサウンドのバランスが面白いです。また観たい。

そしてこの日の注目株・DOKAKA。ビョークとの共演以降、ずっと何もしていなかったという彼が突然リリースした「HUMAN INTERFACE」を引っ提げての初来阪です。

一体どんなライブなのかというと、そのアルバムのDVDに入っているレコーディング風景とほぼ同じ。その場で曲の各パートを、マイク一本でリアルタイムにオーバーダビングしていき、完成した瞬間が終了、という、かなり変わったパフォーマンスでした。ゼルダの伝説だのSLAYERだの、選曲からしてヒップホップのかけらも無いですが、スタイルもヒューマンビートボックスとは全く違う、非常に個性的なもの。これが聴いていて/観ていて非常に面白く、曲が出来上がっていく過程に笑い、超絶な口ギターや口ドラムに笑い、彼が失敗したり八つ当たりしたりする姿にまた笑う……面白楽しいエンタテインメントでした。

その次のレイトは、歌詞もヘヴィで強力で、ラップも格好良かったんですが、ISCREAM 7 SHOWERS同様、この日の客層とは合わなかったようで、非常に残念。

続いては、主催者Vampilliaの登場。メンバー編成が若干変わっていました(バイオリンが男性一人になってました)が、演奏はいつもと変わらず。sunsuiのタイトな音響のおかげで、DJを含め、各パートがはっきりと聞こえたので、これまで以上にじっくり楽しむ事が出来ました。

そして、この日のお目当て・大友良英vs吉田達也。どんなセッションになるのか想像もつかない……いや、吉田氏の演奏は、相手が誰であろうと彼のスタイル全開で叩く事は間違いないわけで、大友氏がどう出るか、という話なんですが、立ち上がりからパワーとスピードで攻める圧倒的なビートに対し、大友氏はあくまでアブストラクトな音響的ギタープレイで応酬。応酬というよりも、前半は強烈に具象な吉田氏と距離を取るようにテンポをずらし、リズムを崩し、自分の世界を作り上げていく感じ。吉田氏も、そこに無理矢理混ざり込もうとせずに、ギターの音を聴きながらも独立してフレーズを重ねていきます。

そういった数分間のセッションの繰り返しの中でも、音圧による感情の起伏は共有しており、大友氏が弦を弾きちぎりながらノイズをかき鳴らせば、吉田氏のドラムは目にも留まらぬ速さで打ち鳴らされ、穏やかにトーンを作り上げる時は、エフェクトをかけたトリップしそうな音響的なドラミングへ……と、互いの出方を探りながらの鍔迫り合いは、まるでフルコンタクトの異種格闘技でした。

途中のMCで、吉田氏が物販でDVDの販売を告知すると、大友氏が「DVD多いねぇ」という話になり、

吉田「最近Final Cut Expressっていうソフトがあって」
大友「あ、編集できるようになったんだ(笑)」
吉田「インプロビゼーションって、音だけ聴いたって……」
大友「つまらない(爆笑)」

というやり取りに本人もお客さんも爆笑。吉田氏が、ビデオ編集のプロセスを一通り大友氏に説明し、とても簡単だという事をアピール。大友さんも「俺もDVD作ろうかな」という展開に。

大友「そのソフトっていくらぐらいするの」
吉田「多分2万円ぐらいだよ」
大友「DVD10枚売ったら元が取れるね(笑)」

……ということで、大友氏、来年DVDリリースを宣言。期待してます。

この日のトリは、MELT-BANANA Lite。ステージ上をスモークで一杯にして、頭上にライトを付けたメンバー二人が登場。シルエットと2点の明かり、そしてシンセとあらかじめオケが収録されたデータを流しながらのパフォーマンス。ハードコアは、生演奏でなくてもパフォーマンスとして十分成立するんですね。この日唯一のモッシュ発生。したたかにスネを蹴られ、3日ぐらい腫れてしまいました。

「みやこ」に続いて、この日も一日中フロアに定住し、次々と登場するバンドをひたすら見続けていましたが、これ、かなり楽しかったです。何も考えずに、音楽に何時間もの間没頭できるというのは、やはり至福の空間ですね。

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