FESTA de RAMA at 瀬戸田町サンセットビーチ(Hiroshima)

FESTA de RAMA入口写真

この日は、広島の瀬戸田町サンセットビーチで行なわれたイベント・「FESTA de RAMA」に行ってきました。今年は、去年観た一日目とはメンツのかぶっていない二日目に参戦。

地元バンドがオープニングを飾る同イベント、この日はSPINSという、ターンテーブル、ドラム、キーボード/ベースという3ピースバンドが登場。かなりジャンル不定形な感じで、ハードコアっぽいものからダンサンブルなものまで色々持ち玉を披露。朝の11時、そしてラマのゆるくてまったりした雰囲気の中で一曲目にハードな曲を持ってきてしまったのはちょっと失敗だったようで、ただでさえ演奏が始まらないとビーチに流れて行ってしまうお客さんが上手く食いついて来ない雰囲気を作ってしまっていて、後半のまったりムードが活かしきれなかったような印象でした。

続いてのHARVARDも、ラマにフィットしたポップで踊れる音を出してくれていましたが、2曲目ぐらいでチューニングが合わずにしばしスタックしてしまったのが後半まで響いてしまって、本領発揮とまではいかなかったような感じ。こういう雰囲気って、お客にまで伝染しちゃうからねぇ。

この日、最初のピークタイムだったのがSAKE ROCK。初見でしたが、いやぁ見事。脱力したおバカなMCも良かったし(フェスタデ「マラ」とかいう下品でふざけた小咄もアホ臭くて面白かった)、演奏もラマに激ハマりの気持ち良さ。MOTHERのエンディングのカバーに涙……素晴しい。
(やっぱりこうやって新たな出逢いがあるからライヴイベントは足しげく通わなくてはね)

そして個人的にはこの日のベスト・アクトだったDACHAMBO。初見でしたが、僕の印象としては、SANTANA meets ROVOといった感じで、ラテン・ロック的高揚感が人力トランス的ミニマリズムでどんどん増殖されて、しかも約一時間(だったと思いますが適当。時計観る発想も飛ぶぐらい踊っていたので)切れ目無くプレイし続け、お客さんの盛り上がりが逃げる隙間を与えなかったところがまた良かった。この類いのバンドは他にもいっぱいいますが、頭ひとつ飛び抜けてるんじゃないか知らん。

次のCOPA SALVOも初見でしたが、妙にキザなMCのキャラが唐突に感じるほどストレートなラテン・サウンド。もちろん、えらい盛り上がりでした。途中、ステージ上に置いてあったカウベルが熱を持ち過ぎて「演奏できねぇよ」「目玉焼きが焼けるぜ」(MC氏談)という真夏の野外ならではのトラブルも。何せこの日は、これまでで一番の暑さだったらしく、朝からずっと陽の陰ることが無かったほどで、日差しがステージに向かい始めたこの時間帯は演奏者側も特に暑かったはず。
そんなわけで、この後は暑さでバテそうになってきたので、木陰で休みながら、漏れ聞こえるTHE MACKSHOWの演奏に耳を傾けていました。何よりも凄かったのが、この猛暑の海水浴場に、革ジャン&リーゼントでキメて来ていたファンの方々。あなたたちは素晴しい。

いよいよ日焼けで肌がヒリヒリしそうになってきた頃、ZAZEN BOYSの登場。限られた演奏時間の中に、「SUGAR MAN」、「HIMITSU GIRL’S TOP SECRET」、「RIFF MAN」、「SEKARASIKA」など、前回ツアーの流れのハイライト的な内容で、1stからの曲は完全排除の「攻め」のセット。時間が短く物足りない分、完成度は恐ろしいほど高かったです。勿論、随所で微妙にアレンジを変えながら。

徐々に陽の強さが弱まり、夕暮れを予感しながら、ステージにはスティールパンが並べられ、LITTLE TEMPOのステージがスタート。「DRAGON TWIST」のイントロが始まった瞬間、もう完全にオーディエンスのハートを鷲掴み。ユルさとハードさが各メンバーの個性(勿論ライヴ・ダブ含む)と見事にブレンドされて、しかも演奏が進むにつれ、日差しが徐々に赤くなり、「もっとやらせろフェスタデラマー」と制限時間を無視して演奏を続け、最後の「MUSICAL BRAIN FOOD」が終わる頃には太陽は山の向こうへ。これはもう、文句の付けどころが無いですな。

すっかり日が暮れて、終わりが近づいてくるのを感じる頃、合わせて空腹感も出てきたので、RHYMESTERを遠目で観ながら焼うどん(ソースたっぷりで超美味しかった)を食す。ステージ周辺のお客さんも物凄い盛り上がりでしたが、フードコート周辺でもみんな踊り回っていて、果てはすぐ横で2〜3歳の少女が卑猥なセックス・ソングで踊り倒していたのがめちゃくちゃ面白かったです。しかも相当上手い。

そしていよいよ最後のバンド、犬式。「月桃ディスコ」に「一番星狂う」……三宅洋平のメッセージに耳を傾けながら、とにかく、最前列で狂ったように踊り、ラストに「ビレッジバンガード讃歌」のリフをはじき出した途端、完全にイカれて絶叫してました。しかも最後には、三宅洋平の合図に合わせてバリバリと花火が上がり、壮絶なラストスパートへ突入。「8月6日・広島」の舞台を、これ以上無いというほど素晴しい感動的なフィナーレで締めてくれました。

去年のあまりの楽しさに感動しての2回目の参加でしたが、やっぱりこのイベントは本当に楽しい。ステージが沢山あって、超有名なアクトがあれこれ出て……という昨今のフェスバブルとは一線を画した「フェスって、よーするにお祭りのことでしょ」と、地元のお店がフードコートで言葉巧みにお客を引っ張り、子どもが遊べるビニールプールがあったり、記念撮影用にラママンの顔くりぬきパネル作ったり、民家が近かったり、と、ローカルなお祭りの延長として作られているため、興行としての立ち位置がそもそも他のイベントとは差があるのかもしれません。良い意味で「ちゃんとしてない」のが、本当に居心地良くて、癖になるんですね。

来年もまた来たいですね。来年こそは2日連続で行きたいけどね。

(あ、あと、ビーチボールは大賛成。「後ろから飛んで来たら危な〜い」とか言ってる奴はうしろ行け。「ボールに隠れてアーティストが見えな〜い」とか言ってる奴はワンマン行け)

aphrodelic ngoma aphrodelic ngoma
Dachambo

インディペンデントレーベル 2004-02-21
売り上げランキング : 26521

Amazonで詳しく見る by G-Tools

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください