ボロフェスタ05 at 京都大学西部講堂 (Kyoto)

今日は、京都大学西部講堂で行われたライヴイベント・ボロフェスタに行ってきました。3日間にわたって行なわれるお祭りの、初日です。

ボロフェスタに行くと、いつもほとんどのバンドが初見で、その中から自分のお気に入りのバンドを見つけるのが楽しみなんですが、この日印象に残ったバンドは、チャーミングで超カッコイイTHE 5,6,7,8’s、初期渋さ知らズのフリージャズテイストをハードコアにアレンジしたようなサウンドがインパクト大、なNATSUMEN、そしてなんと言ってもこの日最高のパフォーマンスを見せてくれたのがZUINOSINでした。

RUINSをさらに馬鹿でアバンギャルドにしたような感じ、というのが第一印象でしたが、変拍子と複雑なリズムチェンジ、常軌を逸した歌(絶叫)、手数の多いドラム……つまりドラマー兼ボーカルの砂十島NANIが全てにおいて中心になっているわけですが、エンタテイナーとしても天才的です。

「ライブ…ハジマル、アメ…ヤム、ズイノシン…ヤル」と原始人風の片言で絶叫したり、プラスチックのバットでドラム殴り倒したり、ドラム叩かずにステージ前で四股踏んだり、最後にはステージを飛び出し、どこかへ消えたかと思うと、全身泥まみれになって返ってくる、という、まるで出鱈目にハチャメチャで無軌道なだけ、と思われそうな行動ですが、それが単なる自己陶酔に陥らず、観客をしっかり楽しませてくれていました。

この日のバンドで「また観に行きたい」と強く思わせてくれたのは、ZUINOSINでした。

巷で話題の新ベーシスト加入後のギターウルフは、ちょっとインパクト無かったかな。ベースも噂通り、お世辞にも上手いとは言えない感じだったし。

トリの曽我部恵一バンドは、文句の付けようのない見事なライヴ。
オープニングの「有名になりたい」から「あたらしいうた」、「世界のニュース」、「トーキョーストーリー」、「ハルコROCK」と、息もつかせぬテンションで最高のロックチューンを連打し(特に生で初めて聴く「世界のニュース」は、大好きな曲なうえに、ゲスト参加のトランペット、サックスも含めたダイナミックでパワフルなアレンジが強烈で、大声で歌いまくりました)、お馴染み「FIRE ENGINE」では、ステージにお客さんを上げてギターを弾かせるなど、ロック魂溢れる心憎い演出で盛り上げてくれました。
「テレフォン・ラブ」を皆でたっぷり歌ったところでスタッフの一人が曽我部恵一に何やら耳打ち。恐らく「あと一曲で終わって下さい」みたいなことだと思いますが、メンバーもお客さんももっと演りたい/聴きたい思いのまま、最後に「STARS」。これで終わりかと思いきや、「これでほんとに最後だから」と、バックステージに向かって、人差し指を立てて拝むような表情を送りながら「瞬間と永遠」を、半ば強引に演ってしまいました。会場は極限までヒートアップし、当然、アンコールの拍手が鳴り止みません。
ステージに戻ってくるメンバー。しかし、「もう大きい音を出せない」ということで、小さいアンプの音だけで、マイクも使わず、半アコースティックのような感じでステージ前方に横並びになり、ライヴ会場ではあまり耳にすることの無いレスポ-ルの小さな音に合わせて「Mellow Mind」を歌って大団円。1時間足らずの中に、サプライズとハプニングを目一杯詰め込んだ最高の「ロック・ショウ」でした。

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曽我部恵一

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