FESTA de RAMA at 瀬戸田町サンセットビーチ(Hiroshima)

この日は、広島の瀬戸田町サンセットビーチで行なわれたイベント・「FESTA de RAMA」に行ってきました。8月6日という、日本人として忘れることの出来ない日に、広島の地に足を踏み入れるというのは、少なからず、色んなことを考えさせられます。尾道駅からサンセットビーチまでのシャトルバスの中、60年前のあの日もこんな気候だったんだろうか、などと思っていたら、急に恐ろしい気分になってしまったり。

ともあれ、この日は楽しい夏祭り。60年後の今、改めて平和な世の中で音楽を楽しめる幸せを謳歌するのみです。何せ、会場は海水浴場。水着姿のお客さんも多く(しかも広島の女性の皆さんは、スタイル抜群で見目麗しい方ばかり)、開放感に溢れていて、その場にいるだけでひたすら気持ちよいのに、その上、大好きなバンドが沢山登場するわけですから、たのしくないはずがありません。

オープニングアクトの忍は、和風ブレイクビーツに合わせてドラムスと和太鼓(と、天狗のお面に赤ふんどしで踊り回る人)が鳴り響く地元広島のダンサンブルなユニット。色々な意味で、惜しい感じ。(マトリョミン使ってましたね。やっぱかわいいね、あれ)

続いてのThe Little Elephantも初めて知ったバンドですが、肩の力の抜けたオーセンティックなスカ・サウンドは、このお祭りにピッタリ。最高に気持ちのいい天気の中で最高に気持ちのいい演奏、そして、お客さんの上を転がる巨大なビーチボール。たぁのしぃーっ。(大阪に帰ってきてから、早速アルバム買いました。バッチリですよ、これは)

晴れ渡った空と上昇し続ける気温の中、曽我部恵一バンドがスタート。まずは楽屋から「ジュークボックス・ブルース」を歌いながら曽我部恵一が登場……っと、上半身裸。と思っていると、後から出てくるメンバーも全員上半身裸。単パン一丁でギターを弾いている曽我部さんは、ずんぐりした体系も相俟って、まるでアンガス・ヤングのよう。そういえば顔もちょっと……。

人気ナンバーで手堅く盛り上がったところで、暑過ぎてちょっと倒れそうになって、ビーチの木陰で一休み。次の赤犬はちょっと休もうかな、と思っていたものの、演奏が始まると、楽しいからやっぱり踊ってしまいました。相変わらず、というか、下品、不謹慎、出鱈目なMCで笑わせたり婦女子に嫌な顔をされながら、ジャンルレスな楽曲群をタイトな演奏で聴かせてくれました。原爆ネタの非常識さも仁義なき戦いネタの最低さも、全部ひっくるめて(というか、ひっくるめずにぜんぶバラバラでは成立しないバンド)赤犬らしさ全開で、最高に楽しかったです。最後はやっぱりチ○コ出してるし。

関西出身のバンドが多かったのも、この日のイベントの特徴でしたが、続いても関西が誇るレゲエ・バンド、BAGDAD CAFE THE trench townの登場。Skataritesのオープニング・アクトで観て以来なので、かなり久しぶりですが、メジャーリリースを前に、ノリにノっているという感じ。熟れに熟れた、したたるような果実を思わせる濃厚な演奏はさすが。新曲「One Love」もめちゃめちゃ格好良かったです。

そしてこの日、客席から最も砂埃が上がったバンドが、続いてのDOBERMANでした。選曲はボロフェスタの時のものに新曲を加えたような感じでしたが、曲が始まる度に、尋常でない盛り上がりようでした。演奏も決して完璧ではなかったんですが、楽曲の強度がさらに増した感じ。ボーカル吉田隆志のMCは「みんなニヤニヤしようや。60年前のこの日、ニヤニヤしとるやつなんか、一人もおらんかったはずや」と、いつになくアツい感じ。かっこよかったで。

続いてはKODAMA AND THE DUB STATION BAND。DOBERMANの後半からぱらつき始めた雨が、徐々に本格的に。ステージに現れたこだま和文。第一声は「黒い雨じゃなくて良かったね」。そうか、あの日も雨が降ってたんや。
こだまさんは、「8月6日を忘れない」を連呼しながら、トランペットからノン・ビブラートなフレーズを、ぽろり、ぽろり、と吐き出していました。僕はMUTE BEATを生で観たことが無いので、「Jenka」や「Funka Dub」にはたまらない興奮を覚えました。

陽が沈み、先ほどまでの雨も止んだところで、EGO-WRAPPIN’の登場。これがもう、本当に素晴らしかったです。中納良恵のステージングはいつも最高なんですが、この日はまるで何かに取り憑かれたような神懸かり的なパフォーマンスで、前身の毛が逆立つような感動が何度もありました。「A Love Song」での、お客さん一人一人に語りかけるような、「sweet baby」の言葉のなんと感動的なこと……これまで観てきたエゴのライヴの中で、間違いなくベストでした。

最後はHIFANAの登場。MIDIによるシーケンスに頼らず、リアルタイムでサンプラーのパッドを叩いて繰り広げる超絶的なパフォーマンスは、文句なしに格好良かったです。生で観てナンボ、ですね、こういうユニットは。

以上でこの日のイベントは終了。イベント自体は翌日もありましたが、僕は翌朝には帰宅。1日だけの参加でしたが、ものすごく楽しかったです。地元の人たちで作り上げたイベントなので、仕切りが完璧でなかったりしますが、こういった、フジロックのような完成されたイベントでは味わえない「ユルさ」はイベント全体に漂っていて、回数を重ねるごとにハードになってゆく各種夏フェスと違って、ゆったりまったり、心地良く過ごせました。海水浴場、というのも、夏フェスと相性バッチリ。
来年は、ソウルフラワー出ないかな。

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